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2019.02.27岩倉高校放送部-谷中せんべいの魅力を訪ねる

 

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今回お邪魔した『谷中せんべい 信泉堂』

 

こんにちは、岩倉高等学校放送部の高橋です。部員4名で『谷中せんべい 信泉堂』に行ってきました。
日暮里駅から約徒歩3分。最近は外国人観光客も多い谷根千に、昭和の雰囲気をそのまま残すノスタルジックなせんべい屋があります。お店の魅力と最近の傾向を高柳さんに聞きました。

 

【質問・高橋】
「谷中せんべい」の作り方で工夫してる点は何ですか。

 

【高柳さん】
昔から変わらないように焼くことですね。新しいものも必要ですが、昔ながらの伝統ある作り方を大切にしています。

 

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今回お話を伺った『谷中せんべい 信泉堂』の高柳さん

 

【質問・長谷川】
「谷中せんべい」の他にも「草加せんべい」といった色々なブランドのせんべいがありますが、他のブランドの「せんべい」と「谷中せんべい」の違いは何ですか。

 

【高柳さん】
決定的な違いはありませんが、それぞれの店で使っている窯も醤油も違うのですね。なので、ブランドごとで違うというよりは作っているお店ごとで味が違うということです。実際に食べてみれば違いがよくわかると思いますよ。

 

【質問・中村】
どういった層の方に人気ですか。

 

【高柳さん】
昔は谷中霊園を訪れた方や仏閣各所の参拝のお客様が多かったですが、最近は若者や外国人の方が多いですね。とても特徴的なのは、開店して最初のお客さんがだいたい外国の方だということです。また、お店では、一個ずつバラで売っているので、学校帰りに買いやすいという点で若い人に人気なんだと思います。

 

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取材に熱心にお答えいただいている『谷中せんべい 信泉堂』の高柳さん

 

【質問・岸】
やはり外国人にとって、「せんべい」とは魅力のあるものなのですかね。

 

【高柳さん】
おそらく日本にしかないからだと思います。見慣れない日本食なので、いっぱい買って持ち帰る方が多いですね。

 

【質問・高橋】
一番人気の商品は何ですか。

 

【高柳さん】
一番人気は『堅丸』という「せんべい」です。『堅丸』は、「せんべい」が絶妙な硬さになるように焼いたもので、味は多くの世代の皆さんが食べやすいような味付けにしています。『堅焼』という「せんべい」もありますが、こちらはお米を多く使っているため、通常より少し硬めになっています。歯ごたえのある「せんべい」が好きな方なら『堅焼』ですかね。

 

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『谷中せんべい 信泉堂』で販売されている「せんべい」

 

【質問・長谷川】
『堅丸』という名前は、信泉堂さんオリジナルの商品なんですか。

 

【高柳さん】
そうです。独自の焼き加減と醤油で味付けされた一般的な「せんべい」です。創業はかなり前ですが、初期から売られている「せんべい」は、この『堅丸』です。

 

【質問・中村】
抹茶やピーナッツといった味の「せんべい」もあるんですね。

 

【高柳さん】
抹茶やピーナツは、お店をリニューアルした際に追加した新商品です。卵白や砂糖が入ってるので小さい子や甘いのが好きな方にも「せんべい」を楽しんでもらえるよう考案し、発売しました。

 

【質問・岸】
一日で何枚「せんべい」を作るのですか。

 

【高柳さん】
1,000枚は焼いてますね。1回あたり250枚くらいの「せんべい」を専用の窯を使って1時間くらいかけて焼きます。その前に、「せんべい」の材料のうるち米を3時間ほどかけて温めておく工程も必要です。味の塩梅はお母さんしか分かりません。

 

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店先で、「せんべい」をつくるところをみることができます

 

【質問・高橋】
「谷中せんべい」を通じて発信していきたいことはありますか。

 

【高柳さん】
「せんべい」は、お米と醤油を使った日本古来の歴史あるお菓子で、後世に伝え残していきたいなと思っています。一度来てくださったお客様が、もう一度行きたいと思っていただけるように頑張って歴史ある「谷中せんべい」を大切にしたいと思っています。

 

【質問・長谷川】
谷中周辺で新たにせんべいを作るお店は少ないですか。

 

【高柳さん】
今はもういませんね。この界隈で「せんべい」を提供しているお店は、かなり前からやっている老舗のお店です。中には明治時代から続いているお店もありますよ。新たにせんべい屋を営むとなると窯なども必要ですし、手間も多いので気軽にはじめられるものではないですね。

 

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「せんべい」を入れる大きなガラス瓶がとても印象的でした

 

【質問・中村】
今後、「谷中せんべい」というブランドはどうなっていくと思いますか。

 

【高柳さん】
今まで「せんべい」を食べる人というのは年齢層が高い方が多かったので、これからは若い方にもっと「せんべい」の魅力を知ってもらいたいなと思います。「せんべい」は伝統あるお菓子なので、私たち日本人が大切にしていくべき文化であると思います。これからどんどん食べる人が少なくなって「せんべい」を作る技術、売るお店がなくなっていってしまうのはとても悲しいことです。これからも色んな人に「せんべい」の味の奥深さや美味しさを知ってもらい、日本のソウルフードとして根付いてくれればなと考えています。

 

【まとめ】
下町の皆さんから愛されてきたせんべい屋さん。今や地元の皆さん以上に、観光に訪れた海外の方に喜ばれる存在にまでなっています。昭和の雰囲気は、ガラスケースに1枚1枚丁寧にしまわれている商品から漂います。高校生の私たちにとっては、たくさんの種類がある菓子の中から「せんべい」の選択肢はあまりないのが現状ですが、あらためてまち歩きを兼ねて訪れ買い求めてみたくなる素敵なお店でした。

 

【感想・高橋】
クラスの仲間にあまり「せんべい」が好きな人はいませんが、今回の「谷中せんべい」の取材を通して若い人達にその魅力を知ってもらいたいなと思いました。お店の方々も同じ悩みを抱えていて、それでも古き良き伝統を残したいと工夫して努力している姿に感銘を受けました。これから先、日本国内だけでなく世界的なお菓子として日本食であるせんべいが愛されればいいなと思いました。

 

【感想・長谷川】
年齢層が高いと思っていた「せんべい」が、意外にも若い人や外国のお客さんに親しまれているということにとても驚きました。また、焼きたての「せんべい」を初めていただきましたが、昔ながらの深みのあるしょうゆ味を楽しむことができました。「谷中せんべい」を食べたことがない人は、ぜひ食べてほしいと思います。

 

【感想・中村】
「せんべい」というと、高校生は近寄り難いというイメージを持つ人が多いと感じます。しかし実際にお店を取材してみると、外国のお客さんが多く来店していました。実は幅広く開かれたものだったのです。お店の方がおっしゃっていた「100年続く味をずっと守っていきたい」という言葉に感銘を受けました。これから先も伝統的な味がたくさんの人々に長く愛されれば良いなと思いました。

 

【感想・岸】
取材を通して「谷中せんべい」のおいしさや、店主のこだわりなどを知り、もっと多くの人に食べてもらいたいと思いました。丁寧に一枚一枚作られている姿を見て、何気なく今まで食べてきた「せんべい」の魅力を再確認できるとても素晴らしいひと時を過ごすことができました。

 

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取材を終えて全員で記念撮影をしました

 

 

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