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2025.05.09【古書ろんばけ】「本の街」谷根千に新たな古書店兼カフェ&バーがオープン

谷根千中心を走る不忍通りの界隈には個性的な新刊書店、古書店、図書館があり、喫茶店やカフェ、雑貨店やギャラリーなど散歩が楽しくなるお店が点在しています。今や全国各地に広まった「一箱古本市」はこの地から始まり、「本の街」のエリアのひとつとして認知されています。

今回ご紹介する「古書ろんばけ」もこのエリアに位置します。根津駅近く、不忍通りから路地に入って数分歩くと白い壁に青の扉のコントラストが映えるお店が見えてきます。

 

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軒先には特価本のワゴンがある

 

店名の「ろんばけ」は、店主・大曲さんが敬愛する大瀧詠一の名盤「A LONG VACATION」にちなんだもの。そもそも、大曲さんが古本に興味を持ったのは、20代の頃の体験がもとになっています。大瀧詠一氏が雑誌で紹介していたとある本を探すため、古書店をまわったことが始まり。結局その本とは出会えなかったそうですが、いくつもの古書店をまわるうちに、誰かにとって不要な本が別の人に渡ることで新たな価値を持って再生されるという古本の魅力に気づき、その世界に惹かれていったそうです。


そして2025年1月、第二の人生のスタートとして念願の古書店を開店しました。まだまだ倉庫に眠っている本がたくさんあるそうなので、しばらくは大曲さんの蔵書を並べていくそう。文学、音楽、映画、落語、演劇、マンガ、絵本などジャンルは多岐に渡ります。

 

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整然と並ぶ本。状態もとてもいいものばかり

 

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音楽コーナー。50〜70年代のロックやジャズ、70〜80年代の日本のシティポップが中心

 

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現在のおすすめ3冊はこちら

 

現在お店に並ぶ本の中でおすすめの3冊を一言POP形式でご紹介していただきました。左から「ミステリーにして純文学」の『ヒューマン・ファクター』(グレアムグリーン著、ハヤカワepi文庫)。「最も影響を受けた本」という『日本の喜劇人』(中原弓彦著、晶文社)。「21世紀日本への予言の書」の『48億の妄想』(筒井康隆著、早川書房)。

 

店内にはカフェスペースがあり、コーヒーや紅茶、お酒が楽しめます。人気店「ペリカン」のパンを使ったバタートーストやホットサンドの軽食、お店から徒歩40歩のカフェ「Kitchen haco」のスイーツなどもいただけます。バスクチーズケーキやヴィーガンオートミールクッキーはお酒との相性も◎。カフェタイムにもバータイムにもおすすめの逸品です。購入したばかりの本を読みながらゆっくりするにも、カウンターで大曲さんと本や映画、音楽談義などを楽しむのにもこういったサービスはありがたいですね。

 

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15時までのランチセットはハムチーズホットサンド(ピクルス付)にコーヒーor紅茶が付いて990円(税込)。

カリッと焼けたホットサンドはマスタードが効いており、間違いないおいしさ。深煎りのコーヒーとよく合う

 

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「Kitchen haco」のバスクチーズケーキ460円(税込)。
なんとも言えない口溶けの良さに感動

 

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おつまみにミックスナッツやドライフルーツも常備

 

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普段使いにぴったりなかわいらしい有田焼も販売中

 

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店主の大曲さん。文京区ご出身で地元愛に溢れています

 

今後は「絵本の読み聞かせ会」や「文学散歩の会」、「名盤鑑賞会」など自主企画のイベントに始まり、ゆくゆくはワークショップやライブの「音楽観賞会」や「落語鑑賞会」など地域の活性化につながるような楽しいイベントを定期的に開くつもりだそうです。
「気持ちははやるばかりですが、急がず、ゆっくりとやっていきたい」と大曲さん。

単なる古書店にとどまらない、地域の文化発信の拠点となるようなお店になっていくのでしょう。ぜひ、覗いてみてください。


古書ろんばけ
住所 東京都文京区根津2-21-17
TEL なし
営業時間 月・木・金曜 13:00〜22:00
火曜 16:00〜22:00
土曜 11:00〜22:00
日曜・祝日 11:00〜19:00
定休日 水曜
https://www.instagram.com/lonvaca_nezu/

 

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