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2023.01.06連載:体験【ダンデライオン・チョコレート ファクトリー&カフェ蔵前】オリジナルチョコレートを作ろう

上野エリアはモノづくりが盛んな街。さまざまな職人たちにより技が磨かれ、多種多様なショップがオープンするとともに、体験の場も設けられています。そんなモノづくりのリアルな体験を丸ごと取材し、定期連載でお送りします。

 

今回ご紹介するのは2010年、サンフランシスコで創業したダンデライオン・チョコレート。Bean to Barチョコレートの専門店で、カカオ豆(Bean)を調達し、焙煎・磨砕するところから、板チョコレート(Bar)を製造するところまで、自分たちで一貫して行います。それは、蔵前にある日本1号店も同じ。店に足を踏み入れるやいなや、ファクトリースペースが目に入り、活気ある光景にわくわくします。

 

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2022年12月17日に開催されたワークショップ「オリジナルチョコレートを作ろう -Making Your Own Chocolate-」の様子

 

1階のファクトリーには目隠しになる仕切りがなく、すべてオープン。製造風景を眺めながら、買い物やカフェを楽しむことができます。2階は広々としたカフェスペースと、さらにワークショップスペースも。実は蔵前のお店では、Bean to Barチョコレートの魅力を人々に伝えるため、月3回イベントを開催しています。

 

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店内のファクトリーで製造されたチョコレートやチョコレートの焼き菓子などがずらり

 

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店内では、チョコレートを使ったケーキ、焼き菓子、チョコレートドリンクなどを楽しめます(一部テイクアウト可能)

 

ダンデライオン・チョコレートの仕入れ担当者は、必ず自ら産地に赴くのだとか。生産者と顔を合わせ、互いの思いや取り組みを共有することに重きを置いているそうです。

 

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産地から届いたカカオ豆は店内のビーンルームで保管

 

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商品の包装も手作業。一つひとつ大切に扱う様子に、思わず感動してしまいます

 

今回、取材班はワークショップに参加。テーマは「オリジナルチョコレートを作ろう -Making Your Own Chocolate-」です。内容は、ダンデライオン・チョコレートの「チョコレートバー」にナッツやドライフルーツをトッピングし、世界に一つだけのチョコレートを作るというもの。和気あいあいとした空気の中で進んでいき、Bean to Barチョコレートの知識がなくても楽しめます。

 

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ワークショップ「オリジナルチョコレートを作ろう -Making Your Own Chocolate-」の道具一式

 

講師は、普段ファクトリーでチョコレートメーカーとして働く武内優季さん。まず武内さんが自己紹介し、参加者がそれに続きます。自分の番では少し緊張しますが、参加の動機や好きなチョコレートなど、みなさんの話を聞くのはとても興味深い。「Bean to Barチョコレートは詳しくありませんが、チョコレートが大好きで参加しました」という人や、「以前もワークショップに参加したことがあります」というリピーターまで、さまざまな顔ぶれ。

 

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チョコレートの製造工程、カカオ豆の品種や産地についても詳しく解説してくれます

 

一通り自己紹介が終わると、次はチョコレートについて学ぶ時間。製造工程やカカオ豆の産地、品種について、武内さんが映像付きで解説してくれます。
「産地から届いたカカオ豆は店内のビーンルームに保管し、割れたり欠けたり、発酵が不十分なものを取り除いてから使います」「『チョコレートバー』の包装は手作業。一つずつ丁寧に包んでいます」などの話は、ファクトリーに併設されたスペースならではの臨場感がたっぷり。「カカオ豆の仕入先は10ヶ国に及びます」という、こういう機会でないと聞けないこともたくさん。

 

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ワークショップスペースのテーブルから1階のファクトリーが見え、製造工程を覗くことができます

 

さて、いよいよオリジナルチョコレートを作っていきます。まずチョコレートの欠片を味見し、イメージを膨らませます。今回使用するのは、ドミニカ共和国の生産者「ソルサル・カカオ」で作られたカカオ70%の「チョコレートバー」。口に入れるとキルシュ漬けしたチェリーやサワークリーム、チョコレートシフォンケーキのような味わいが広がり、果実味を帯びた風味が鼻腔をくすぐるようです。

 

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ナッツやドライフルーツ、ココナッツ、カカオニブなどトッピングの素材

 

ナッツやドライフルーツなど用意された素材から、各自好きなものをプレートに取り、トッピングがスタート。席に戻った途端、迷いなく手を動かす人や、素材をじっと見つめて構想を練る人など、さっそく個性が出ています。夫婦や友人同士で参加している人たちは、会話の中にヒントを見つけ、アイデアを発展させているよう。ワークショップは合計約1時間ありますが、いざ始まるとあまりに楽しく、あっという間に時間が過ぎていきます。

 

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ダンデライオン・チョコレートの「チョコレートバー」に溶かしチョコレートを塗り、その上にトッピングの素材を置きます

 

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トッピング作業の風景。各自、思い思いに手を動かしていきます

 

完成した作品は写真の通り。マシュマロの雪だるまを活かし、ナッツ、ココナッツを雪原に見立てました。ドライフルーツのラズベリーは手袋に、杏は太陽に。他の方々にも見せてもらうと、やはりイラストのようにした作品、シックなグラフィックデザインのような作品など個性が分かれ、まさに十人十色。

 

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笑顔の雪だるまを主役にした、取材班ライターの作品

 

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他の参加者の方々と作品を見比べるのも楽しい。こちらはグラフィックデザインのようなクールな作風

 

作っている最中は、かわいく仕上げようとただただ必至。それでも、持ち帰った作品を後日食べてみると、ちゃんとおいしいくできていました。ナッツの香ばしさやドライフルーツの酸味がカカオ豆の風味と呼応するように引き出し、食べる場所によって印象が異なるのが楽しい。このように、Bean to Barチョコレートの初心者でも気軽に参加できるワークショップでした。

 

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チョコレートの原料であるカカオ豆。外皮を取り、中から出てくるのがカカオニブ

 

他にもファクトリー&カフェ蔵前では、チョコレートのテイスティングができる講座や、より深く原料や製造方法を学べる講座、ファクトリーツアーなど多種多様なワークショップを開催。気になる方は、ぜひ公式サイトで詳細をチェックしてみてください。

 

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完成品は袋に入れ、そのまま持ち帰ることができます

 

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お店は、ものづくりの街として知られる蔵前にあります

 

ダンデライオン・チョコレート ファクトリー&カフェ蔵前

住所 東京都台東区蔵前4-14-6
TEL 03-5833-7270
営業時間 11:00~18:00
定休日 不定休
https://dandelionchocolate.jp/(外部サイトへリンクします)

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