2017.02.08岩倉高校放送部-まち検

こんにちは。岩倉高校放送部の小野です。
皆さんは、「まちづくり検定」(通称・まち検)をご存知ですか。
この検定は、まちづくり実践につながるスキルアップのひとつとして、また、身近なまちをもっとよく知り、自分たちの手で解決していくヒントになるためのものとして実施されています。
昨年行われた「まちづくり検定・台東区下町塾編」には、本校の3年生が3名受験しました。今回は、あまり聞きなれない「まちづくり検定」について、運営されている一般社団法人まちづくり推進機構代表理事の原拓也様と、台東区まちづくり協力員会会長の毛塚雅清様にお話を伺いました。

 

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【写真 今回取材の取材の様子】

 

<質問・小野>
「まちづくり検定」はどういった検定でしょうか。

 

<原様>
「まち」のことをもっと知ればもっと楽しくなるのではないかなという想いで実施している、年齢を問わず幅広い人を対象とした検定試験です。

 

<質問・車谷>
この検定の狙いはどこにありますか。

 

<原様>
年齢を問わず幅広い人を対象に、というところに意味があると考えています。まちづくりが専門家だけのものではなくて、そこに住んだり働いたりしている多くの人たちにとってのものであるという視点に立ってもらって、あらためて考えるきっかけになるといいなと願っています。

 

<質問・石山>
検定を通じて、何か得られるものはありますか。

 

<原様>
良い質問ですね。主催者が勉強を教えてあげるという発想ではなくて、検定を通じて色々な出会いを得られると思います。

 

<質問・植野>
それは具体的にどのようなことでしょうか。

 

<原様>
この検定試験は、座学(120分)を学習して、その後、検定試験(90分)を受験という流れです。ただテキスト(一般編・ご当地編・事例編の3冊)を暗記して、本番で発揮するというものではなくて、一連の流れを実感しながら受験してもらいたいです。また、受験後に歓談機会も設けています。

 

<質問・車谷>
この検定の魅力はどこにありますか。

 

<原様>
台東区下町塾編の問題作成に携わったのですが、知らないことを知ると、不思議とそのまちのことが好きになります。これは、大きなポイントだと思います。知らないことを知り、ぜひそれを見てみたいという気持ちになります。

 

<原様>
受験後に毎回アンケートを取っています。「知るきっかけになった」「まちが好きになりました」といった回答をいただくと、まさしく私たちが希望している通りに感じていただけていると実感します。

 

<質問・小野>
岩倉高校の生徒も3名受験したと聞きましたが?

 

<原様>
そうです。初めて10代の方に受験していただきました。20代から80代までとても幅広い方が受験されていますが、多くの方が「久しぶりの試験が楽しかった」とおっしゃいます。

 

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【写真 取材に答えるまちづくり推進機構理事の原様】

 

<質問・石山>
そういうものなのですか?

 

<原様・毛塚様>
笑 そういうものなのです!

 

<質問・植野>
どのような理由で受験されているのでしょうか。

 

<毛塚様>
台東区下町塾編の場合だけではないと思いますが、講座の流れから検定試験というものなので、「もっとまちを知りたい、好きになりたい」という純粋な気持ちなのだと思っています。また、仲間を探すきっかけにもなりますしね。

 

<質問・小野>
台東区下町塾は随分昔からやってらっしゃると聞いたことがありますが。

 

<毛塚様>
そうですね。もう25年になります。

 

<質問・車谷>
台東区下町塾編以外もあるのですか。

 

<原様>
北区田端文士村編と千葉県鎌ヶ谷編の2つをやりました。当初から私たちには基本の考えがありまして、全国まちづくり検定といったようなものは絶対に作らないようにしましょうというものです。つまり、この検定は、ごく限られた狭いエリアのものにしようと考えています。

 

<質問・小野>
それには理由があるわけですね。

 

<原様>
そうです。最初にお話ししましたが、この検定を通じて、まちのことを知って好きになってもらいたいということがあります。そのためには、自分が住むまち、会社や学校で通うまちでないといけないのですね。受験直後の懇談する時間では、色々な話をして盛り上がります。

 

<質問・植野>
それは面白い仕掛けですね。

 

<原様>
任意参加ですが、ほとんどの方が参加されます。参加された皆さんの意識も上がるようですし、顔見知りになるという視点で、まちづくりのお役に立っているのではないかなとも思っています。

 

<質問・小野>
今後、この検定試験が目指していくものは何ですか。

 

<原様>
まちづくりには、完全なる正解はないのですね。もちろん、法律的なものや文化的なものにはしっかりとした定義はありますが、大切なまちをもっと身近にする方法は、より多くの方に気が付いてくださるような切っ掛けづくりであると考えます。

 

まとめ
台東区下町塾編に連動する形で実施された「まちづくり検定」。在校生が受験したことは聞いていたものの、あまり具体的にわかりませんでした。しかし、今回の取材を通じて、この検定の目的、関係される皆さんの熱意がよくわかりました。
最近は、私たちが住んでいたり、会社や学校に通っている「まち」に対して、特別な想いを持っている人が少なくなってきているのでしょうか?台東区下町塾の活動のお話も聞く中で、世界のグローバル化に目を取られがちな中、むしろ身近な地域の重要性を感じました。「まちづくり検定」は、そのようなことをあらためて考える機会になりそうです。

 

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【写真 取材の終わりに全員で記念撮影】

 

感想
<小野>
検定と聞くと、つい合格・不合格という視点で見てしまうのですが、まちづくり検定はその町について知ることによって、より良いまちづくりを考えるきっかけになり、ただ知識を問うものとは違う印象を受けました。試験を受けて終わりではなく、検定を通してその地域を好きになった人のつながりが、その地域の未来の発展にもつながっていってほしいと思いました。

 

<車谷>
「まちづくり検定」と初めて聞いた時は一体どんなものなのか全く想像することもできませんでした。検定となると、漢字検定や数学検定など難しいもの、頑張って克服していかなくてはならないものといったイメージがありましたが、その地域を改めて学ぶ機会となったり、人との出会いになる場にもなるこの検定に魅力を感じました。

 

<石山>
取材をしている時に検定に座学があると聞いて驚きました。しかも講義の中で、街について仲間と一緒に考えたりして、楽しんで受けることができるだなぁと感じました。取材に答えていただいたお二人も楽しそうに話してくださって、街について考えることが好きなんだろうなと思いました。

 

<植野>
まちづくり検定という初めて聞く検定でどんな感じなのかなとワクワクしながら取材をさせていただきました。地域の人と協力して是非ここは知ってほしいという所を問題にしているのはとても良いことだと思いました。地域のことも考えながら勉強できるという魅力的な検定なので、いつか機会があれば受けてみたいと思いました。

 

<木村>
今回の取材はカメラマンとして参加させていただきました。取材をする前は、実は「まちをつくる」ということにそれほど関心を持っていませんでしたが、色々な話を聞いた後には、まちづくりは色々な要素が含まれていることなのだなと実感しました。まちづくり検定は、自分の住んでいる地域の新発見ができる魅力的なものだと思いました。

 

一般社団法人まちづくり推進機構に関する情報
http://www.machi-kentei.jp/index.php

https://www.facebook.com/machikentei/?ref=page_internal

 

台東区まちづくり協力員会に関する情報
https://www.facebook.com/taitouku.machidukuri

 

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