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谷中銀座商店街とよみせ通りがちょうどぶつかるあたりにある一軒の魚屋。近所の人がひっきりなしに訪れますが、その店の隣にランチタイムだけ緑色の暖簾がかかります。毎朝豊洲から仕入れる新鮮な魚をお客様に食べていただきたいと、畔田一遂(あぜたかずと)さんが10年前に始めた食堂「谷中冨じ家」です。
「もともと祖父の代から谷中銀座商店街で魚屋を営んでいましたが、よみせ通りに移転して、今は家族で魚屋と食堂を営んでいます」
東京メトロ千代田線千駄木駅から徒歩4分、JR日暮里駅から徒歩7分ほど。鮮魚店と食堂が併設されている
自家製谷中西京漬けの「ぎんだら膳」がいちばん人気。
冬はカキフライもおすすめで、毎年これだけを食べに来るお客さんもいると言う
どのメニューも美味しそうですが、今回は、口コミでその美味しさが評判の「あじフライ膳」を注文してみました。
「毎朝4時起きで豊洲市場に魚を買いに行きます。あじフライはお刺身でも食べられる鮮度のいいものを使っています。三枚おろしにして骨も全部取ってあるので、揚げるとふっくらするんですよ」
と畔田さん。ますます期待値が上がります。
180℃に熱した大豆油で3分揚げる。衣がみるみるきつね色に変わっていく
「あじフライ膳」がテーブルに運ばれてくると、まずそのボリュームに驚きます。大きなあじフライが2個に千切りキャベツとトマト、その横に添えられたタルタルソース、たっぷりのご飯にあおさの味噌汁、さらに小鉢3皿がつきます。「お腹を空かせてきてよかった!」 と安堵したところで、早速あじフライからいただいてみます。
サクサクの衣のあとに、ふっくらとしたあじの食感! 自家製タルタルソースをつけていただくと、これがまた格別な美味しさです。畔田さんいわく、ピクルスの代わりにらっきょうを使っているので、少し甘めのタルタルソースなのだとか。
「あじフライ膳」1,845円(税込)。副菜も充実していて彩りがいい
あじフライの大きさに驚くが、食べ始めると美味しくて箸が止まらない
外はサクサク、中はふっくら! まさに理想のあじフライ
あじフライはもちろんですが、小鉢も栄養バランスがしっかり考えられた優しい味。この日は切干大根、白菜と桜えびのポン酢和え、くるみと小女子。畔田さんの妹の鈴木優香さんが調理を担当されているそうです。
「ランチタイムが終わったら、次は私、魚屋さんになるんですよ」
と話しながら、長靴に履き替えた畔田さん。午前中からランチタイムまではお父様とお母様が、ランチ終了後から18時半頃までは畔田さんが魚屋の店頭に立ちます。早朝から市場の仕入れ、ランチタイムの仕込みと提供、午後から夕方までは魚屋と二足の草鞋でなかなかハードな毎日!
「できるところまでがんばりますよ!」と笑う畔田さん。
谷中で魚が食べたくなったら、ぜひこちらの店を訪れてみてくださいね。
店内はカウンター5席、テーブル12席、座敷8席
魚屋のほうにも、ひっきりなしに地元の方が訪れる。写真は畔田さんとお母様
谷中冨じ家
住所 東京都文京区千駄木3-42-16
営業時間 ランチ11:30~13:40(L.O.)
定休日 日曜
TEL 03-5834-2882