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夏の定番スイーツといえば、かき氷! この夏、上野が、すき。では上野エリアで見つけた、バラエティ豊かなかき氷をご紹介していきます。
上野恩賜公園から、東京国立博物館や東京藝術大学の前を横切り、北へと進んでいくと、ちょうど谷中の入口にあたる角地に、一軒の趣あふれる建物が見えてきます。
大正時代の町家で、看板には「カヤバ珈琲」の文字。昔はミルクホールや、かき氷・あんみつ店などが入っていましたが、1938年に喫茶店のカヤバ珈琲として開業しました。
今回は、こちらの夏限定かき氷をご紹介します。
今なお古い街並みが残る谷中で、界隈を象徴する名所の一つとなっています
長年に渡り、地元の住民や東京藝大の学生ら、谷中散策に訪れた観光客など、幅広い人々に愛されてきたカヤバ珈琲。
2006年に一度閉店しましたが、復活を望む声が多く、2008年、NPO法人が中心となり、この店を愛する若い世代が引き継ぐかたちで再オープンしました。
内装は、再開時に改修したものの、かつての意匠がほぼそのまま残る
新しくなったカヤバ珈琲では、以前のメニューも引き継ぎつつ、谷中にちなんだ新しいメニューも考案。
その一つが、谷中生姜を使った「谷中ジンジャーかき氷」です。スプーンですくって口に運ぶと、最初に感じるのは、氷のひんやり感と、ピリッとした生姜の風味。夏の暑さで火照った体にじわじわと染み入り、元気にしてくれます。
氷は、生姜のシロップが浸透しやすいように、やや柔らかく削っているとか。
それでいてシャリッとした歯触りもあり、どこか懐かしいような、親しみやすい印象です。
かき氷は以前もありましたが、「谷中ジンジャー」600円(税込)は再開後に加わったメニュー
生姜はブレンダ―を使い、繊維が残る程度に粗く削るのがポイント。削りすぎると辛味だけが立ち、汁気が多くなって風味が飛んでしまうそうです。
さらに、数種類のスパイスを加え、深みをプラス。
氷の冷たさと合わさり、爽やかな後味を生んでいます。
生姜のシロップは、新鮮さを保つため頻繁に作っているそう。このシロップを使ったホットドリンクもおすすめ
強い日差しの中、歩き疲れた体を「谷中ジンジャーかき氷」でクールダウンすれば、休憩後の散歩がより楽しめるはず!
古きよき時代と、新しいアイデアが共存するカヤバ珈琲。上野~谷中散策の折には、ぜひ立ち寄ってみてください。
昔の名物ドリンクも受け継がれている。「ルシアン」500円(税込)は、コーヒーとココアが半分ずつのどこか懐かしい味
カヤバ珈琲
住所 東京都台東区谷中6-1-29
TEL 03-3823-3545
営業時間 火~木・日曜8:00~18:00、金・土曜8:00~21:00
定休日 月曜(祝日の場合は翌日)