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2023年4月、西浅草から現在地の田原町に移転した麺みつヰ。旧店舗が閉店してから約8ヶ月後、多くのファンが待ちに待った再オープンでした。人々の目当ては、丸鶏から出汁を取るまろやかなスープと、毎朝その日の分だけ拵えるフレッシュな手打ち麺。味わい深さとキレのよさを兼ね備えた、印象に残る一杯です。
「醤油(チャーシュー・メンマ・蓮根入り)」1,050円(税込)。麺は「中太手もみ麺」
店主の村田洋一さんは、かつて麺や七彩で修業していたそう。喜多方らーめんの流れを汲む名店で、麺みつヰのコシのある「中太手もみ麺」は、その頃に教わった麺がルーツになっていると言います。小麦粉は北海道産の強力粉と中力粉、全粒粉を独自の配合でブレンド。生地を足踏みした手打ち麺は、啜ると口の中で跳ね、しっかりした食感を楽しめます。
化学調味料を使わず、丸鶏から丁寧に出汁を取ったスープは、とてもまろやか。人気の「醤油」は、すっきりした薄口、旨味のある吟醸、濃厚な再仕込みなど、3種類の生醤油を配合し、使っています。口に含むと、柔らかい舌触りにうっとり。味わいはさっぱりしていながら、体にじわじわ染み入るような深みがあります。
L字のカウンターが厨房を囲む、こぢんまりした店内。清潔感で、落ち着いた雰囲気
自家製麺は、「細麺」と「中太手もみ麺」の2種類。おすすめは「中太手もみ麺」で、注文を受けてから1食分ずつ手で揉み、縮れさせます。そうすることで食感が生まれるだけでなく、スープが絡みやすくなるとか。「細麺」とは違い、麺が太くなるとサラッとしたスープは絡みにくくなるそうで、茹でる直前に加えるこのひと手間が重要になります。
箸で持ち上げると、スープが絡んだ「中太手もみ麺」がつやっと輝きます
チャーシューも、こちらを訪れる醍醐味の一つ。1枚は豚ロースを低温調理した、ハムに似た柔らかい食感のもの、もう1枚は豚バラを炭火で炙ったもので、その2種類がダブルでトッピングされます。前者は穏やかな旨味が広がり、後者は脂の甘みと香ばしさが漂う。食べ進めるごとにチャーシューの旨味や香ばしさがスープに移り、自然と味変するのも楽しいです。
豚ロースを低温調理したもの(手前)と、炭火で炙ったものを提供する直前でカットし、トッピング
次回訪問した時には、より淡い味わいの「塩」や、スープに香味油を加え、すりおろした生姜をたっぷり乗せた「生姜そば」も食べてみたい。サイドメニューの「自家製ソースのカツ丼」も評判です。一つひとつの工程を丁寧に行い、素材の持ち味を最大限に引き出した麺みつヰのメニュー。せひご賞味ください。
現在の店舗は田原町駅から徒歩約1分の所にあります
麺みつヰ
住所 東京都台東区寿2-9-15
営業時間 火〜金11:00~14:30・18:00〜20:00、土曜・祝日 11:00〜16:00(材料がなくなり次第早仕舞いの場合あり)
定休日 日・月曜
https://men-mitsuwi.tumblr.com/(外部サイトへリンクします)