観光客で賑わう谷中も、路地に一歩入れば閑静な住宅街です。この住宅街のなかにあるのがアンティークボタンを専門に取り扱うギャラリーショップ「谷中レッドハウス ボタンギャラリー」。
手芸好きやアンティークファンが足繁く通う人気スポットです。

 

 

アンティークボタンを使ってネックレスに仕立てたもの

 

谷中の路地を入ったところにある「谷中レッドハウス ボタンギャラリー」は、2012年オープン。重厚感のある赤いレンガが印象的な建物です。こちらは18世紀から20世紀までのアンティークボタンを中心に取り扱うギャラリー兼ショップ。オーナーのドリーヴスさんが海外から取り寄せたボタンが店内に並びます。

 

 

 

 

谷中レッドハウス ボタンギャラリーの外観は重厚感のある赤いレンガが印象的な建物。現在予約制のため事前に連絡が必要

 

アンティークやヴィンテージボタンのファン、手芸愛好者の方々が常に訪れているのだそう。店内にはいたるところに、たくさんのボタンが！

 

 

 

谷中レッドハウス ボタンギャラリー内

 

 

ギャラリー店内には19世紀のイギリスのステンドガラスがあり、日差しとともに素敵な絵柄が現れます

 

オーナーのドリーヴスさんは以前、百貨店などのフェアなどに参加していましたが、もっとアンティークボタンの魅力をより身近に楽しんでいただくために、ギャラリーショップを開いたそうです。

 

 

展示スペースのなかの希少なボタンたち

 

 

希少な18～19世紀ヨーロッパのボタンは歴史的にも価値のあるものばかり

 

和柄のボタンは「薩摩ボタン」と呼ばれ、ヨーロッパではパリ万博以後ジャポニズムが大流行したことをきっかけに海外向けに、昭和初期ごろまで盛んに作られていたとのこと。

 

 

 

薩摩ボタン。着物姿の女性、花や植物の絵柄も人気があった薩摩焼のボタン

 

 

展示されている薩摩ボタンは、明治から昭和初期にかけて海外に輸出されたもので里帰り品

 

男性用のウエストコート（ベスト）のボタンは1700年代のドイツの銀貨が取りはずし出来るように裏で工夫されています。旅先で必要とあれば簡単に金銭を支払うことができるのです。

 

 

 

銀貨がついたウエストコート（ベスト）

 

アンティークボタンの美しさを堪能すると、自分でもちょっと集めてみたくなるもの。こちらでは、1,000円台の手に取りやすいものから数万円のアンティークまで幅広い種類のボタンが販売されています。お手頃なボタンをゴムに通して髪留めや、ブローチ作りなどするのも素敵です。
また、アンティークボタンやヴィンテージボタンは洗濯に向かない物もありますので、すでにお持ちのコートやニットのボタンを付け替えたい場合はオーナーのドリーヴスさんに相談することをおすすめします。

 

 

 

 

ヴィンテージガラスのボタンはお手頃な価格で購入できるので、アクセサリー作家さんも大人気です。さまざまなボタンのなかからお気に入りを探してみるのも楽しい。

 

 

飾っておくのもかわいいヴィンテージのセルロイドボタン

 

 

アンティークのボタンを使ったネックレス

 

 

アンティークのボタンを使ったフリーサイズのリング

 

谷中レッド レッドハウスボタンギャラリーでは、日本の伝統工芸の職人たちとコラボ企画として作品を紹介しています。
細部まで丁寧に作り込まれた「芝山象嵌」は三代目である芝山細工師、宮崎輝生の作品に銀の覆輪でボタン仕立てになっています。

 

 

 

漆の蒔絵作家である松田祥幹は三代目の蒔絵師。限りなく繊細で細密的な表現力でボタンに仕立てました。

 

 

蒔絵師：松田祥幹の作品　鳥シリーズより

 

 

 

ショーケースに入った歴史的なボタンを鑑賞でき、その他には購入もできる「谷中レッドハウス ボタンギャラリー」。谷根千散歩の目的地の一つに。ただし事前に予約はお忘れなく！

 

 

谷中レッドハウス ボタンギャラリー
住所　台東区谷中3-1-15
TEL　03-5842-1403／ギャラリー専用080-4160-5444
営業時間　11：30～18：00
※事前予約制　最終入館17：30
定休日　日・月・火
https://www.yanaka-redhouse.jp/（外部サイトへリンクします）