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江戸時代から庶民の間で親しまれてきたあめ細工は、お客さんの目の前で動物や植物、縁起物などのモチーフを即興で生み出すライブ感溢れる伝統工芸です。お祭りや縁日などで、その美しいパフォーマンス見たことがある人も多いのではないでしょうか。
今回は、千駄木にある「あめ細工吉原」のワークショップに参加してきました。
あめが固まる前に手早く動物の形を作らなければいけないあめ細工は、形が複雑になればなるほど、高い技術が必要とされます。そのため、初心者に一番作りやすいというウサギにチャレンジしてみました。
最初に吉原さんが、全工程をレクチャーしてくれました。あまりにも鮮やかな手さばきなので、一瞬簡単では!?と錯覚してしまうのですが、それがまたとんでもない勘違いだったということが、のちにわかります。
代表である、あめ細工師の吉原孝洋さんが実演してくれます
まず始めはあめ細工に使うあめを、専用のホットプレートの上に置いて柔らかくします。同じモチーフで1人3回チャレンジできるので、回を重ねるごとに段々と要領がつかめてきます。
指の跡が付くくらいの固さになるまで待ちます
温めたあめをシートから外したら、あめを伸ばして畳むという作業を数回繰り返してよく練ります。あめは手袋をしていても結構な熱さ。そして、粘土よりも柔らかくて弾力性のあるあめをシートから外して手早く練るのは、なかなか難しいことが判明。素早くやらないと、手袋にくっつきます。
ビニル手袋をはめた後にさらにゴム手袋を装着
温まったあめの温度は、なんと80度ほどもあるといいます。素手で触ると火傷をしてしまうので、二重に手袋をはめて、いざスタート。
よく練ったらお団子状にして棒に刺します
ウサギの耳を作っています
あめが冷え固まらない3分間ぐらいで、昔ながらの和鋏を使って一気に形作ります。まずはウサギの耳からカット。思い切って大き目にカットしてから、指で整えるのがコツです。
耳、しっぽ、前足、後ろ足の順で作っていきます
カットしたらすぐに指で形を整えます
筆で顔を描いていきます
袋に入れて完成です!
こうやってみると、まるで最初からうまくできたように見えるかもしれませんが、最初の青色と黄色の2体はウサギの特徴をうまく表現できなかったのです。
青、黄、白の順で作成しました。少しずつ上達しているのがわかる仕上がり
一体目の青ウサギは、もたついている間に冷え固まり、ウミウシのような姿のウサギが完成。手と足をカットすると弾け飛ぶぐらい固まってしまっていたので焦りました。3分間はあっという間です。
二体目は、鋏での切り込みぐらいが浅くて、手で整えているうちにどんどん固まり、これまたモルモットのような見た目に。思い切りの良さが肝心だというのを痛感し、ラストの白で思いっきり切り込みをいれたところ、ちゃんとウサギの見た目になりました。
一緒に参加していた小学生の女の子のウサギが上手で驚きました
参加者はあめ細工のイラストが描かれたかわいいエコバッグをもらえます
ワークショップに参加してから、店内で売られているあめ細工を見ると、その技術のすごさに驚きます。これが作れるようになるまで、一体何十年かかるのだろう......。
ワークショップでは、ウサギの他にコトリやイルカも作れます
透明なバラや十二支、龍などの飴もありました
赤い暖簾が目印です
あめ細工のワークショップは、小学生から大人まで参加することができます。無心になって作っていると、気持ちがスッと晴れやかになりますよ。日本の伝統工芸のあめ細工を、職人さんから丁寧に教えてもらえる貴重な経験。お一人はもちろんのこと、友人やご家族でぜひ参加してみてくださいね。
あめ細工吉原
住所 東京都文京区千駄木1-23-5 巴ビル1階
TEL 03-6323-3319
営業時間 13:00~18:00
定休日 不定休 ※公式WEBサイトにて要確認
飴細工作り体験ワークショップ 3,300円(税込、材料費・エコバッグ代込み)
https://ame-yoshihara.com/(外部サイトへリンクします)