2018.06.15ROUTE BOOKSへようこそ

こんにちは、岩倉高等学校放送部の飯塚です。女子部員5名で「ROUTE BOOKS」にお邪魔しました。
「学校の近所におしゃれなお店がある」という生徒の噂を聞きつけ、興味を持った私たちが取材をお願いした「ROUTE BOOKS」さん。こちらは、「つくり手からの想いを繋ぐ」というテーマで、本と植物と雑貨販売を営むお店です。おしゃれの秘密を探るため、代表の丸野さんにお話しを聞きました。

 

 

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ROUTE BOOKSの外観

 

【質問・飯塚】こちらにお店を開いた理由を教えて下さい。
【丸野さん】お店を出そうと思って始めたわけではなく、向かいの建物に引っ越してきて工務店を始めたことがきっかけです。やっているうちに色んな会社の入った建物にしたいと思って、最初はビルの4階で本屋さんをしていたのですが、向かいの建物も空いていることから、借りようという話になり、ここのお店ができるきっかけになりました。

 

【質問・石山】本や植物がたくさんありますが、どのようなことができるお店ですか。
【丸野さん】「ROUTE BOOKS」と言っているぐらいなので、基本は本屋です。ただ、普通の本屋さんに比べるとやっぱり冊数が少ないです。でも、本屋でありながら地元の人に利用していただけるように、コーヒーを出したり、陶芸教室や、英会話教室、編み物教室やギターのレッスンをやったりしています。そういうたくさんのジャンルがある「本」を基軸にして、本にまつわることだったら何でもやりますというスタンスのお店です。出来れば、本を教材にした学びの場だったり、地元の人達がコミュニティとして利用していただいたりなど、そういう使い方をしていただければ嬉しいなと思います。

 

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ROUTE BOOKSは本を中心に植物や生活雑貨などを展開

 

【質問・股部】とてもオシャレな内外装ですが、こだわりや工夫がありましたら教えて下さい。
【丸野さん】工夫は、元々あった内外装を変えないことです。後から家具は置いていますが、基本元々あった外観とか、内装に特段何か手を加えたわけではなく、天井や床も2面ぐらい塗装しただけです。だから元々からこんな感じでした。

 

【質問・中原】廃材をリメイクしている狙いはどのようなところにありますか。
【丸野さん】工務店で廃材が出るのですが、それは前まではすべて捨てていました。ところがそれらの中には、アメリカの牧場の柵に使われていた板だったりもするものもあるのです。そういう切れ端がすごくもったいないと思っていたので、家具を始めるようになりました。
家具に使ったあとは、お店にあるテーブルや、ソファに使ったりもしています。そういった建築で使った廃材を家具に使い回して、さらにそれでも余ったものは、テイクフリーに出しています。そうするとゴミも減るし、お金を出して捨てていた物が何かに利用されていきます。

 

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ROUTE BOOKSの向かいのビルにある廃材置場の廃材はテイクフリー

 

【質問・中村】新鮮な野菜を取り扱っていると聞きましたが、理由を教えて下さい。
【丸野さん】茨城県の農家さんが自然の土、自然の力だけで野菜を育てる自然栽培をしていて、そこから新鮮な野菜を仕入れています。このお店を始めてから、魅力的な人達との出会が増え、皆さんが扱う商品の展示会などをやりはじめました。そうすると、更にやりながら一緒にもっと色々やりましょうという話になって、こちらの野菜も仕入れるようになりました。農家さんの想いをみんなに知って欲しいということもあって、うちで扱わせていただいています。農薬も何も付いていないので、そのままでも食べられて、本当においしいです。

 

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ROUTE BOOKSの店内で販売されている自然栽培の野菜

 

【質問・飯塚】土曜日に廃材のリメイク体験ができると伺いましたが、どのようなものをつくれますか。
【丸野さん】基本は何でも作れます。例えば自分で画像を持ってきて、こんな物を作りたいですという人はそういうのも作れるし、自分で作りたい物をスケッチしてきて、それを作りたいって言っても作れます。
特に、これを作りましょうというのはないので、結構大作を作って持って帰る人もいます。小さい物から、テーブルぐらいの大きい物まで、廃材なので全部無料でできます。作り途中の物のお預かりはしていないので、一日で作り切れない場合は、一回持って帰って、また持ってきてもらうことになります。

 

【質問・石山】ワークショップに参加する方や来店される方の年齢層を教えて下さい。
【丸野さん】結構大人の方が多いですかね。20代から50代ぐらいまで、特に片寄りはなく、男性、女性もまんべんなく来ていただいています。

 

【質問・股部】雑貨や本、植物や野菜も置いてありますが、どうして一つのお店にたくさんのジャンルのものを集合させようと思ったのですか。
【丸野さん】本が軸にあって色んなことをやりたいというのと、元々僕らが好きなので集めていたら結果としてこうなっちゃったという感じです。ですので、こんな暮らしがあったら「いいよね!」と思ってもらえると嬉しいです。
プロダクトだったり、植物も、コーヒーも、そのような理由でそろい、その結果がいまの空間だと思います。しかし、これからも変化していくと思います。

 

 

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ROUTE BOOKSを取材する岩倉高校放送部メンバー

【質問・中原】お店にある植物はすべて一人で管理されているのですか。
【丸野さん】いいえ、植物の担当者は一人いるのですが、毎日来ているわけではないです。なので、日々の水やりは僕がやっていたりしますね(笑)。そのスタッフがいないときは僕が管理をしているという感じです。

 

【質問・中村】店内の植物が枯れてしまうことはあるのですか。
【丸野さん】生き物なので枯れることはあります。そもそも通常流通する植物は、完璧な場所で育てられているので、そこからいきなりリビングのエアコンにさらされると弱くなるのです。ただ、慣れてくれば、一回元気がなくなっても元に戻ります。こちらでは、リビングでも元気に育つ状態にしてからお客様に販売します。ですから、お客様の手元にいってすぐに枯れてしまうケースは、非常に低いと思います。

 

【質問・飯塚】お店を開くまでにどれくらいの年月がかかったのですか?
【丸野さん】建物自体、我々が引っ越してくる前は10年ぐらい空き家だったそうです。少し危ない状態で、地元の人からするとちょっとあそこは大丈夫なのという状況だったらしいです。引っ越してきた向かいの建物は全部自分でつくったのですが、職人さん2人とこつこつつくったので半年ぐらいかかりました。時間はかかりましたが、だからこそ色々考えながら進めていくことができたと思っています。

 

まとめ
向かいの建物に引っ越してきたことで始まったというこのお店。少し年季が入った建物に入ってみると、何ともいえない不思議な空間が広がっていました。明るい日差しに溢れるグリーンの鮮やかさと、オシャレに配置されたアンティーク家具。そこに何の違和感もなく溶け込んでいるたくさんの本。いたるところに工夫が施されていて、何度も訪れたいと思えるような、ゆったりと落ち着ける空間でした。上野に華やかな根を生やし、色彩溢れるこのお店は、たくさんの人に愛され続けながらこれからも進化し続けて欲しいと感じました。

 

 

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感想
【飯塚】
気になるお店ナンバー1だったのが、今回お邪魔した「ROUTE BOOKS」さん。何のお店だろうと感じさせるところが最大の魅力と思っていましたが、それがしっかりとした意思が感じられる「つくり手の想い」に繋がっていることが分かり納得です。

 

【石山】
今回の取材で初めてお店に入ったのですが、とてもいい雰囲気でした。たくさんの本と植物に囲まれてゆっくりとした時間を過ごせます。地域の人たちに寄り添えるお店だなと感じました。

 

【股部】
初めての取材であり、ほとんど何も分からない状態で緊張しかなかったのですが、オーナーさんも優しく、どんな質問にも丁寧に答えてくださいました。聞きたかったことだけでなく、色々な情報もたくさん知ることができ、楽しく、勉強になりました。

 

【中原】
デビュー取材で、右も左も分からない状態でしたが、無事に終えることが出来ました。こちらのお店は、少し空いた時間やゆっくり過ごしたいときにいつでも利用できるお店だと思います。また、お客様とお店の方との距離が近いので、気軽にコミュニケーションも楽しめるステキなお店だとも思いました。

 

【中村】
初めての取材で、緊張で頭がいっぱいでしたが、無事に終えることが出来て良かったです。
都会の中にいきなり植物園が現われたような雰囲気の外観はとても珍しく、カフェであることを忘れてしまうほどでした。オーナーさんはとても優しい方で、どんな質問にも丁寧に答えてくださいました。静かな空間の中で読書が出来るということもあり、また今度行ってみたいと思いました。

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