TOPICS
注目記事
こんにちは、岩倉高校放送部の阿部です。
今回は上野地域に密着した「都会にある貴重な銭湯」取材第二弾として「鶴の湯」をレポートします。
昨年の「燕湯」に続き、学校近隣の銭湯を訪ね、親しまれているその訳と貴重な存在意義を探っていきます。
<岩倉高校・阿部>
こちら「鶴の湯」の特徴は何でしょうか。
<鶴の湯・相畑さん>
木の桶を使っていることです。一年に一回、一月二日の朝に新しいものに交換しています。あとは入り口周辺のお花ですね。無いと「今日は寂しいですね」って言われます。他にも浴場の壁画が有田焼で出来ていることです。先代のこだわりで、鶴の壁画を有田焼で制作しました。
【写真 鶴の湯さんの浴場の壁面】
<鶴の湯・川端さん>
銭湯は、ほとんどが井戸水をつかっているの知っていますか?
<岩倉高校放送部メンバー>
えっ!?初めて知りました。
<鶴の湯・川端さん>
ほとんどの銭湯が井戸水を使っていると思います。鶴の湯も井戸水を使っています。こちらは台東区の災害用井戸にも指定されています。
<岩倉高校・長壁>
木の桶を使っている点が特徴と伺いましたが、他の銭湯さんは使っていないのですか?
【写真 鶴の湯さんで人気の木の桶】
<鶴の湯・相畑さん>
木の桶を使っている銭湯はあると思いますけれど、木の桶だけを使っている銭湯は東京都内では数少だと思います。
最近は木の桶を作っているところ自体が少ないです。
更に、鏨(たがね)が銅で出来ていて、手入れに手間が大変かかります。清掃用の機械も現在製造されていません。
【写真 木の桶を清掃する専用の機械、最近は製造されていないようです】
<岩倉高校・佐々木>「鶴の湯」の歴史について教えてください。
<鶴の湯・川端さん>
祖父が石川県から上京して、明治初期に今の人形町で創業しました。
この場所では大正六年に開業しました。それから何回か建て直しています。現在は外見はビルになりましたが、内装のみ以前の雰囲気を残しています。
現在の建物は昭和52年に完成したので、築40年です。前の建物のときは壁画も有田焼ではなくペンキでした。
【写真 木の桶を清掃する専用の機械、最近は製造されていないようです】
<岩倉高校・佐々木>
「鶴の湯」の歴史について教えてください。
<鶴の湯・川端さん>
祖父が石川県から上京して、明治初期に今の人形町で創業しました。
この場所では大正六年に開業しました。それから何回か建て直しています。現在は外見はビルになりましたが、内装のみ以前の雰囲気を残しています。
現在の建物は昭和52年に完成したので、築40年です。前の建物のときは壁画も有田焼ではなくペンキでした。
【写真 取材の様子、お休みの日にわざわざ銭湯を開けてご対応いただけました】
<岩倉高校・阿部>
銭湯の仕事に関わる方は北陸出身者が多いと聞いたことがあるのですが、実際はどうなのでしょうか。
<鶴の湯・相畑さん>
私の周りには、新潟、石川、富山の方が多いです。親戚や知人から声を掛けられて上京し、働きはじめた方が多いのだと思います。
【写真 はじめての取材のメンバーもいましたが、とても楽しく取材をさせていただきました】
<岩倉高校・長壁>
様々な公衆浴場に特徴的な名前がついていますが、「鶴の湯」という名前に由来はありますか。
<鶴の湯・相畑さん>
鶴は千年、亀は万年っていわれますが、長く商売が続けられればという願いがこめられていると聞いたことがあります。
また、お客様にもめでたいことがあればという願いがこめられているのだと思います。実際、台東区には鶴の湯という屋号の銭湯が三軒もあります。
【写真 暖簾が歴史を感じる雰囲気をつくっていました】
<岩倉高校・阿部>
PR活動などはされていますか。
<鶴の湯・川端さん>
東京の銭湯は年々減っています。
残った銭湯は貴重な存在になっていますが、特徴的な場所でもあるためパブリシティに取り上げられることも多くなってきました。
〔まとめ・感想〕
今回は「都会の銭湯を訪ねる 第二弾」ということで取材させていただきましたが、その中で今まで知らなかった上野周辺の銭湯の歴史と、深い人とのつながりを知ることが出来ました。学校に近いのに生徒でこの銭湯を知らない人も多いと思います。もっと近隣のことに関心を持って、探検することも大事であると感じました。
国立西洋美術館が世界文化遺産に登録され、上野はますます盛り上がっています。これを機に、知られざる隠れた上野の魅力もさらに伝えていきたいです。
【写真 鶴の湯の相畑さん夫妻と今回取材を担当したメンバー】
取材担当・阿部
私はスーパー銭湯にしか行ったことが無く、このような銭湯に行くのはなんと初めてでした。実際に行ってみて、扉を開けた先の古き良き安心感のある木目調の雰囲気に感動しました。取材を通してあの当たり前のような銭湯の光景が、銭湯の方の努力の結晶であることを知り大変勉強になりました。今後、機会を作って銭湯に足を運んでみたいです。
取材担当・長壁
実は私は銭湯が好きで、今まであちこち行ったことがあります。しかし、鶴の湯さんのように完全に木の桶を使っているところは初めてで、木の桶が積み上げられているところを見たときは、ある種の感動を覚えました。浴場や脱衣所に溢れる木の匂い。年代を感じるマッサージ器や、積み上げられたコミックの山。入り口中央に位置する高い番台。古き良きレトロ感が今も尚、綺麗に残されていました。
取材担当・岡田
取材を通して、知られざる銭湯の裏側を垣間見ることが出来ました。鶴の湯では台東区で珍しい木製の桶を使用しており、洗浄するのに専用の機械を用いて一つ一つ洗っていくところは非常に労力を要す仕事であると感じました。近所に住む私は、幼少期に父親に連れられよく通っていた銭湯です。最近すっかり訪れていなかったので、今回の取材で改めてそのお湯につかってみたいと思いました。
取材担当・佐々木
今回がはじめての取材ということで、とても緊張しましたが鶴の湯の皆さんは人柄がよく、建物の中もゆったりした空間が広がり、昔ながらの造りで落ち着いて過ごすことが出来ました。是非、また行ってみたいと思いました。
取材担当・石山
特別な空間に足を踏み入れている感覚と、でもとても落ち着くなという感覚が混じって、本当に面白い時間を過ごしました。働かれている皆さんが、鶴の湯を愛していて、さらにここを訪れている人も愛しているという感じが印象的でした。
〔鶴の湯〕
所在地: 〒110-0015 東京都台東区東上野5丁目22?7
電話: 03-3845-0268
営業時間: 15時00分~24時30分
定休日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日の火曜日が定休日となります)