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2026.04.21【Franse cruller-donut】唯一無二のフレンチクルーラーと古典菓子が織り成す世界

2025年12月にオープンした、浅草橋「Franse cruller-donut(フランセ クール ドーナツ)」。白い扉を開くと、愛らしいお菓子が迎えてくれます。こぢんまりした店内には、凛とした佇まいのフレンチクルーラーや、伝統のレシピを守って作られた古典菓子がずらり。夢のような世界に引き込まれ、一気に気持ちが華やぎます。

 

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見目麗しいフレンチクルーラーが店頭に並ぶ

 

シェフの鈴木祥仁さんは、この道約40年。名店「AU BON VIEUX TEMPS(オーボンヴュータン)」の出身で、長年、伝統的なフランス菓子と真摯に向き合ってきました。本場フランスのアルザスにも渡り、帰国後はパティシエのみならず、コンサルタントとしても製菓業界に尽力。2013年には、自身のデザートサロン「Cecile Eluard(セシルエリュアール)」を神楽坂で始め、そこで開かれるお菓子教室からは、すでに何人ものパティシエが巣立っています。

 

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江戸通りに面した店舗。かわいいストライプのテントが目印

 

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普段はテイクアウトのみ。「COFFEE Opéra」の営業日にはイートインメニューも登場

 

2020年、「Cecile Eluard」が墨田区に移転。やがて「コーヒースタンドを開業したい」と、お菓子教室の生徒から相談を受け、一緒に新しいお店をオープンすることになったそうです。

「3.75坪とかなり狭いお店ですが、目の前の通りが広くて自然光が入るので気に入っています」と鈴木さん。「COFFEE Opéra」と題して行われるカフェ営業の日には、店内のスタンディングテーブルでコーヒーとお菓子を味わうことができます。

 

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親しみやすさと華やかさ、気品を兼ね備えたフレンチクルーラー

 

鈴木さんが用意するフレンチクルーラーは5〜6種類。大きく2つのタイプに分かれ、シンプルに砂糖をまぶしたものと、クリームやチョコレートを挟み、フォンダンを施したものがあります。

身近なおやつというイメージがあるドーナツですが、その中でもフレンチクルーラーは別格。素朴さもありながら「パティシエの技術が生かせる、パティシエにしか作れないお菓子」なのだといいます。

 

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「瀬戸内レモンシュガー」500円(税込)。

瀬戸内レモンをまるごとフリーズドライし、粉末にしたものを砂糖と一緒にまぶす

 

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「フランボワーズ」600円(税込)。フォンダンのフレーバーは時季によって変わる

 

お皿に乗せたフレンチクルーラーに、思わず目が釘付け。生地に入っているひだ模様が美しく、つい見惚れてしまいます。口に入れると、その繊細で軽やかな食感にうっとり。瀬戸内レモンをフリーズドライし、粉末にして表面にまぶした「瀬戸内レモンシュガー」は、ジューシーな酸味と朗らかな甘み、小麦粉の風味が心に残る味わいです。

 

フォンダンされた「フランボワーズ」は、口の中いっぱいに甘酸っぱい果実味がふわり。クリームも入っていて食べ応えがありつつ、口溶けがよく、キレのいい甘みで、2個目、3個目と手が伸びてしまいます。

 

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フランスを中心にヨーロッパの古典菓子が並ぶ。どれにしようか迷うのも醍醐味の一つ

 

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「カレットブルトンヌ」はフランス・ブルターニュ地方に古くから伝わる厚焼きクッキー

 

もちろん、古典菓子も忘れていません。実は、フランス菓子と聞いて日本人が想像しがちなケーキはパリやニースのような都市に多く、「地方のお菓子屋さんで売られているものは、こういった焼き菓子が主流」のだとか。

鈴木さんは伝統的なレシピを重んじ、アレンジを加えることなく忠実に再現。こんなにたくさんの古典菓子が揃っているお店は、東京にもあまり多くありません。

 

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左から、「王様のトルテ」400円。Bean to Barチョコレートのマダガスカルカカオを使用した「ヴィジタンディーヌ マダガスカルカカオ」800円(いずれも税込)

 

フランスの修道院が発祥の焼き菓子「ヴィジタンディーヌ」は、フィナンシェのルーツ。贅沢に材料が使われていて、見た目以上にずっしりとした食べ応えが感じられます。

一方、「王様のトルテ」は18世紀のオーストリア・ウィーンで皇帝に献上されたお菓子。卵は卵黄のみを使い、溶かしバターをたっぷり入れ、濃厚できめ細かく、しっとりと仕上げます。焼き上がる過程でできる表面のシャリ、サクッとした歯触りも楽しい。

 

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「ヴィジタンディーヌ マダガスカルカカオ」の断面。火の入れ方によって、中央に行くにつれ食感に変化が出るように仕上げる

 

ちなみに「ヴィジタンディーヌ」をかじると、芳醇さが後を引き、その余韻がたまりません。特別な発酵バターを使っていて、その焦がしバターの香りが鍵となっているそうです。さらに、中央に行くにつれよりどっしりした印象に変わり、そんな表情の変化も魅力。古典菓子の伝統を正しく守り、「ちゃんとレシピ通りに作れるかどうか」が、おいしさの秘訣なのだとか。

 

鈴木さんが手掛ける「世界一おいしいフレンチクルーラー」と、忠実に再現する古典菓子。ぜひ体験してみてください。

 

Franse cruller-donut

住所 東京都台東区浅草橋2-29-15 須賀ビル102

営業時間 変動あり(Instagramで要確認)

定休日 火・水・木曜(Instagramで要確認)

都営浅草線、JR中央・総武線浅草橋駅から徒歩1分

インスタグラム https://www.instagram.com/franse_cruller_donut/(外部サイトへ移動します)

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