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2026.03.22【国立科学博物館】特別展「超危険生物展 科学で挑む生き物の本気」内覧会レポート

私たち人間にとって時に脅威となる生態、能力を持つ生物を「危険生物」として紹介し、その生物が秘めた「必殺技」の数々を科学的な視点から解き明かす特別展「超危険生物展 科学で挑む生き物の本気」が国立科学博物館にて、3月14日(土)より始まりました。

 

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特別展「超危険生物展」

 

地球上には「食うため」「身を守るため」の驚異的な能力「必殺技」を秘めている生物が数多く存在します。会場はその危険生物の能力を探る「危険生物研究所」となり、8つのラボで構成。危険生物の必殺技のメカニズムを、国立科学博物館の所蔵資料を中心に、各地の貴重な標本、精巧なCG、学びにつながる模型、臨場感あふれる映像など、多角的な手法を用いて解説しています。

 

まずはエリアA「肉弾系攻撃系危険生物」。ラボ1では「パワーファイター型」の生物たちを紹介しています。会場に入るとすぐに、アフリカゾウやミナミゾウアザラシなど迫力満点の巨大生物が目に飛び込みます。

 

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アフリカゾウの骨格標本。必殺技の要となるのは長さ2m、重さ150kgにも達する鼻なのだが、なんと、象の鼻には骨がなく、筋肉のみで作られているのだとか

 

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キリンの必殺技「ネッキング」を可能にするその仕組みを映像と共にわかりやすく解説している。キリンの長い首は高いところにある葉っぱを食べるだけじゃなかった!

 

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アミメニシキヘビの剥製。「しめ殺し」と「丸呑み」に特化した体へと進化したという

 

ラボ2では鋭い牙で獲物を仕留める「キラーバイト型」の生物たちを紹介しています。ライオンやトラをはじめ、ゴリラやカバ、イタチやカワウソ、シャチやホオジロザメなどバラエティに富んだ生物たちが所狭しと並んでいます。剥製や骨格などを間近でじっくりと見ることができるのも本展の醍醐味の一つです。

 

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日本初公開!世界最大級6m超のイリエワニ「ロロン」のレプリカ。飼育下の世界最大のワニとしてギネス記録に正式に認定されている。ワニの必殺技「デスロール」の映像解説とともに紹介

 

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ニセゴイウツボと、その危険性を物語る記事を、実際に噛みちぎられたグローブとともに展示。このように、各所にある「アニマル新聞」も読み応えある展示物の一つ

 

ラボ3では鋭い角や爪、トゲ、ハサミ、ハンマー、さらにはノコギリまで、体の一部が武器となるヘラジカやクロサイ、オオノコギリエイなどの「武装型」の生物たちを紹介しています。ラボ4では一見すると小さな昆虫や魚でも、集団になると全てを飲み込む、とんでもない脅威となる「大群型」の生物たち、ピラニアやバッタ、アリなどを紹介しています。ここまででも十分な見応えある内容ですが、展示はまだまだ続きます。

 

会場はエリアB「特殊攻撃系」へと移ります。物理的な攻撃にとどまらない、特殊な能力を持つ生物たちを紹介しています。ラボ5は「猛毒型」となる昆虫、爬虫類からクラゲやヒョウモンダコなどの海生無脊椎動物、そして哺乳類までさまざまな生物の持つ毒を科学で解析します。ラボ6は「化学攻撃型」。強烈なオナラ、ガス、強酸性の胃液といった科学実験さながらの必殺技を持つ生物たちを紹介しています。

 

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●「猛毒型」のサソリがずらり。実は、「ハサミが小さいサソリほど毒性が強く、ハサミが大きいサソリほど毒性が弱い」傾向があるそう

 

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●「化学攻撃型」のシマスカンク。かわいい顔をしているが、熊をも撃退する刺激臭を放つ

 

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●100℃の高圧オナラを噴射するという通称「へっぴり虫」ことミイデラゴミムシを徹底解明。「もしもミイデラゴミムシが人間と同じサイズになったら?」という疑問のもと、人間型大模型による噴射の威力を検証した映像展示はぜひご覧いただきたい

 

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●日本(北海道〜奄美大島)・中国・朝鮮半島に生息するというミイデラゴミムシがこちら。こんな小さな虫のお尻から100℃のオナラが出せるとは思えない…

 

全てを紹介しきれないのが残念ですが、この後もラボ7では「電撃型」のデンキウナギやヤマトシビレエイ、ラボ8では「吸血型」のナミチスイコウモリやマダニ…と数々の危険生物が登場しました。特に最後のラボで展示されている蚊やハエ、ダニなどは私たちのすぐ近くに潜む危険として、見ていると背筋がゾクッとしてしまいました。

 

研究所を巡るように8つのラボを体験しながら、危険生物たちが進化の過程で獲得してきた本気の力と、生命の不思議さ、奥深さを体感することができます。また、動物園でもお馴染みの生物たちの意外な一面や強さを知り、より一層興味をそそる、知的好奇心をかき立てる構成に見事に没入してしまい、あっという間に時間が過ぎてしまいました。一度で見切ることはできない、訪れるたびに新しい発見があるような濃密な内容です。

 

本展の総合監修を務めた川田伸一郎さん(国立科学博物館 動物研究部脊椎動物研究グループ研究主幹)は、怖いながらも魅力を感じていた危険生物に対する子ども時代の気持ちを思い出しながら、この研究に取り組んだと言います。「この動物にはこんな能力があったのか、という発見から動物学への入り口が開いたらうれしい」と述べていました。

 

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総合監修を務めた川田伸一郎さん(右)とアンバサダーおよび音声ガイドナビゲーターを担う麒麟の川島明さん

 

大満足な展示の後は、特設ショップでお土産はいかが?人気イラストレーターとのコラボグッズやオリジナル商品が目白押しです。

 

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オリジナルグッズ危険生物のぬいぐるみはどれも欲しくなる。警告色デザインの「ヒョウモンダコ」3,630円(税込)。ほか、「ミイデラゴミムシ」3,080円、「ホホジロザメ」、「シロサイ」各1,760円(すべて税込)などがある

 

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国内外で活躍するアーティスト長場雄さんとのコラボグッズのひとつ。

危険生物たちがゆるいタッチで描かれたミニタオル各725円(税込)

 

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ユニークなイラストで人気を呼ぶ「B-SIDE LABEL」が、本展に合わせて描き下ろしたステッカー(全6種)各330円(税込)。2頭身テイストの危険生物が愛らしい

 

 

 

春休みやゴールデンウィークに家族で行くのもぴったりの展覧会。ぜひ足を運んで、お気に入りの危険生物の必殺技を探してみてくださいね。

 

 

 

特別展「超危険生物展 科学で挑む生き物の本気」

会期   開催中~6月14日(日)

会場   国立科学博物館
住所   東京都台東区上野公園7-20

夜間開館 4月25日(土)〜5月6日(水・祝)は18:00まで開館(入場は17:30まで)
開館時間 9:00~17:00(入場は16:30まで)
休館日  月曜、5月7日(木)

     ※3月30日(月)、4月27日(月)、5月4日(月・祝)、6月8日(月)は開館
通常券料金(税込) 一般・大学生2,300円、小学生・中学生・高校生600円

お問い合わせ    050-5541-8600(ハローダイヤル)
展覧会公式サイト  https://chokikenseibutsuten.jp(外部サイトへ移動します)

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