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2025.06.25【古町めんの坊】黒いラーメン!? こだわりがぎゅっと詰まったラーメン店が日暮里に移転オープン

2025年4月、新潟市古町(ふるまち)の人気ラーメン店「古町めんの坊」が日暮里に移転オープンしました。まだオープンして間もないなか、看板メニューの「ブラック拉麺」を筆頭に、駅近でおいしいラーメンがいただけると話題を呼んでいます。

 

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外観。かわいいロゴマークと黄緑ののれんが目印

 

JR日暮里駅東口を出て歩くこと数分、かわいらしいロゴの看板が目に入ります。迎えてくれるのは猪俣ご夫妻。
そもそも東京移転のきっかけを伺うと「娘が東京にいて、もう新潟には戻らないと言うから」なのだそう。きっかけは娘さんの東京永住宣言でしたが、新潟生まれ、新潟育ちの店主がラーメン店を営むこと6年、視野を広く持ち、より母数の大きいところで勝負したいという思いがあったことも事実。ここ東京で勝負をかけた一杯に迫ります。

 

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お店の外には6種のラーメンが写真付きで表示されているので、並んでいてもその間にゆっくりメニューを考えられる

 

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カウンター5席。清潔感のある明るい店内

 

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入り口左手の券売機。どれにしようか迷う

 

まずは食券を購入。取材時は「古町ブラック拉麺」「旨塩拉麺」「節醤油拉麺」「生姜醤油拉麺」「味噌拉麺」「カレー拉麺」の6種のラーメンがオンメニュー。どれも気になりますが、本日は話題の「古町ブラック拉麺」をオーダーしました。

待つこと数分。その名の通り、真っ黒なビジュアルのラーメンが目の前に現れました。黒いです!チャーシュー、穂先メンマ、半熟卵、ネギ、ブラックペッパーがトッピングされています。
さっそくスープをいただくと、見た目の色とは裏腹に決して塩辛くなく、甘みが感じられ奥行きのあるうまさ。ブラックペッパーがアクセントになっています。これはクセになりそう。

 

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「古町ブラック拉麺」900円(税込)。麺が見えない黒さ

 

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漆黒に輝くスープ。豚骨をメインに数種の野菜をじっくり火入れして(清湯方式)

だしをとっているため、スッキリとキレのある味わい

 

麺は京都の老舗「麺屋棣鄂(ていがく)」の中細ストレート麺を使用。メニューによって3種類の麺を使い分けているそうです。また、ラーメンの要になる醤油と味噌は、お店のオープンからお世話になっているという地元新潟市で百十余年の歴史ある蔵元「扇弥商店」から取り寄せています。信頼のおける老舗たちがラーメンの土台を支えているのです。

 

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もちっとした食感で歯切れがよい麺。スープとの相性も抜群

 

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店内には「麺屋棣鄂」の麺を使用している証が掲示されている

 

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穂先メンマは食感、味付けともに絶妙!スープを引き立てる名脇役

 

シャキシャキの白ネギ、甘めに味付けされた穂先メンマ、ほどよくやわらかなチャーシュー、シンプルな半熟卵など主張しすぎないが確実にそれぞれの役割を果たしている具たちが、ベストなバランスでスープと見事に調和しています。デフォルトでブラックペッパーが効いているところに、追い胡椒してもまたうまし。
この一杯がアンダー1,000円でいただけるとは…。店主の心意気に感謝します。

 

うまさの秘訣、ラーメンの核となるスープには譲れないこだわりがあります。それは、スープは最低限の量を温め、お客様へ提供した分は継ぎ足しリレー方式で煮詰まらない工夫を施していること。お店を開けている間中スープを温め続けていると、どうしてもスープが煮詰まり、濃度や風味が変化してしまいます。もしかしたら普通はわからない細かな違いかもしれませんが、わかる人にはわかってしまう。だからこそそれは絶対にしたくないことなのだとか。
見えないところでの細やかな配慮、おいしさへの探究心があってこそ、珠玉の一杯が生み出されるのですね。

 

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注文が入ってから温めるスープ。ぷるんぷるんでコラーゲンたっぷり

 

聞けば店主、前店舗では無添加・無化調・動物系出汁不使用の「Mラーメン」なる人気ラーメンを提供しており、それは日本酒と大豆を主軸にしたグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸による旨味成分たっぷりのスープが主役のラーメンなのだそう。レシピは門外不出の完全オリジナル商品。
このラーメンを生み出すにあたり、まずは使用する素材をすべてデータで調べるところから始めたそう。椎茸一つを扱うにしても、その旨み成分や栄養素が出る最適な温度帯を文献から割り出し、実際に何度も試して納得いく出汁のとり方を研究するほどのこだわりようだったとか。「好奇心を持ち、良い材料を使って何度も試すことでその味の秘密に到達する。好奇心がないと成立しない」と店主は言います。「一部では変態呼ばわりされていました(笑)」と奥さん。一見、寡黙そうに見える店主の、ラーメンへの熱い思いを垣間見た気がしました。只者ではない感がビシバシと伝わってきます。

 

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「ラーメンに正解はない、自分がいいと思うものを出し続けることが大事」。

一旦スイッチが入ったらとことん突き進む店主と、見守り支える奥さんの素敵な二人三脚

 

走り出してまだ1ヶ月のところですが、今後についてお伺いしたところ、「せっかく日暮里に来たんだから古町ブラック押し付けてもねぇ」と、「日暮里ブラック」なるもの? 何かしらの新メニューも考案中だとか。「いつになるかわからないけど、気長に待っていてください」(お二人)。これは楽しみですね!
駅からアクセスもよいので、ちょくちょく覗いてみてください。ゲリラ的に出る(かもしれない)裏メニューにも出会えるかも…?


古町めんの坊
住所 東京都荒川区東日暮里5-49-8 ライオンズマンション日暮里駅前104
TEL なし
営業時間 11:15〜14:30、16:30〜21:00(L.O.20:45)
定休日 水曜
JR日暮里駅南口改札徒歩1分
https://www.instagram.com/mennobou/

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