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根津の路地を歩いていると、かわいいいちごの看板を発見。思わず扉を開けると、ふわっと甘い香りに包まれました。ショーケースには、色とりどりのケーキがずらり。苺屋は1985年に三河島で創業し、長年地元に愛されてきたケーキ屋です。
店名にちなみ、いちごのイラストを描いた看板
三河島の再開発に伴い、2024年9月、現在地に移転。店舗の建設工事中、たびたび近隣の人々に「何ができるの?」と聞かれたと言います。
「ケーキ屋ですと答えると、みなさん喜んでくださいました」
そう言って、店主の松ヶ迫秀行さんはにっこり。三河島時代、家族のバースデーやクリスマスのたびにケーキを注文してくれていた常連客も、変わらず足を運んでくれるそうです。
ショーケースには、親しみが感じられるケーキも並んでいます
フランス菓子の洗練された味わいと、素朴なおいしさを兼ね備えているのが苺屋の味。材料のセレクトや配合のバランスなどを工夫し、素材本来の味を生かしています。
毎年、12月が近づくとヨーロッパの地方菓子「シュトレン」が登場。「シュトレン」とは、アドヴェント(クリスマス前の約一ヶ月間)の期間に、クリスマス当日をわくわくして待ちながら少しずつスライスして食べ進めるお菓子です。
「シュトレン」と焼き菓子を詰め合わせ、贈り物にするのもおすすめ。
写真の「シュトレン」は小サイズ2,160円。大サイズは3,564円(すべて税込)
発酵バターをたっぷり使用した苺屋の「シュトレン」は、中にクルミ、杏、レモンピール、レーズン、チェリー、フィグなどのドライフルーツがぎっしり。焼き上げた後、約15日間かけて発酵させ、ようやく完成します。口に入れると、ナツメグやクローブといったスパイスも感じられ、さらにフルーツの風味がじわり。数日間かけて少しずつ食べるので、日に日に熟成が進み、クリスマスが近づくにつれてますます味わい深くなります。
(「シュトレン」は数に限りがあるので、事前に電話確認することがおすすめ)
フィナンシェやクッキーなど焼き菓子のバリエーションも豊富
一年通して人気のあるケーキから、旬の素材を取り入れた季節限定商品まで、華やかなラインナップ
店内には、他にもお菓子がたくさん。どれも魅力的で目移りしてしまいます。迷ったら、それぞれのケーキの特長をスタッフに聞いてみるといい。おすすめポイントを教えてもらい、好みの一品を探しましょう。
王道でありながら、不動の看板商品でもある「苺屋ショート」496円(税込)
看板商品は、創業当初からある「苺屋ショート」。原材料にこだわった生クリームは、コクがありながらもすっきりとしたキレのいい甘さ。いちごの酸味と相性がよく、「まさに黄金の組み合わせ」と松ヶ迫さん。これを目当てに訪れる人も少なくありません。
「カフェ・エスプレッソ」540円(税込)。お酒にも合いそうな大人の味わい
「カフェ・エスプレッソ」には、専用の器具で抽出したエスプレッソを使用。コーヒーらしい苦みと香り、マスカルポーネチーズの芳醇さが織り成すコントラストがたまりません。食べ進めるうちに下の段のチョコレートクリームが現れ、またまたうっとり。ふっくらした舌触り、口どけのよさも絶妙です。
「りんごのタルト」648円(税込)。口の中にりんごの果汁が広がります
季節限定のケーキも評判。冬の初めには「りんごのタルト」を作ります。焼いたりんごの下にはキャラメル味のカスタードクリームが隠れていて、フォークですくってひと口頬張ると、酸味と甘み、ほろ苦さが出会う。一般的に使われるシナモンのかわりに、バニラシュガーを組み合わせているので、後味が穏やかなのもうれしいです。
こぢんまりした店内に、幸せが詰まったお菓子が勢揃い。ぜひ立ち寄ってみてください。
「米粉クッキー」は、「塩昆布と白ごま」「黒糖とアーモンド」が496円。「紅茶とレモンピール」
「メープルとジンジャー」「オリーブとフロマージュ」は540円(すべて税込)
苺屋
住所 東京都文京区根津2-16-2
営業時間 10:00~19:00(日曜・祝日~18:00)
定休日 火曜(月曜不定休)
TEL 03-5834-8077
https://www.instagram.com/ichigoya_nezu/(外部サイトへ移動します)