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入谷駅から徒歩1分、言問通り沿いにあるトロントは1965年創業の喫茶店。今年87歳になる大野勝弘さんが、弟さんと一緒に立ち上げた家族経営の店です。フロアに並ぶ赤いソファ、インパクトのある壁のレリーフ、レトロな照明器具など、古き良き昭和のインテリアが、ほぼ開店当初のまま残っています。
こちらでいただけるのは、オムライスやスパゲティ、パフェなどベーシックな喫茶店メニューのほか、そこにひと工夫加えたオリジナルメニューの数々。
食品サンプルが並ぶレトロ可愛いディスプレイにも注目!
60年代の面影が残るインテリア
奥の壁に並ぶ3つのレリーフにも注目したい
「開店当時は私が開発したピラフを弟が作っていました。その後、私の息子がピラフの上にハンバーグを乗せることを思いつき、現在の特製ピラフができました」と、勝弘さん。
いい香りの湯気をたたせながらテーブルに運ばれてきたのは、大きなハンバーグがダイナミックに乗った、これまで見たことのないピラフ! 熱々のうちにいただきます。しっかりとバターが香るピラフは具材たっぷりでこれだけでも食べ応え十分ですが、そこにジューシーなハンバーグが加わることで満足度が倍増します。
「トロント特製ピラフ~自家製ハンバーグのせ~」1,450円(税込)。親子の共同開発メニュー ※提供は14:00~
トロントのもう一つの名物が、大人も子どもも大好きな「プリン」。コロナ禍で客足が一時減少したとき、長女の多香子さんと長男の貢一さんが思いついたのが、昔、勝弘さんが作っていた「プリン」でした。卵の味しっかり、硬めのプリンはそのままでももちろん美味しいのですが、?プリン王子”ことプリン研究家の池畑孝資さんの助言によりプリンの上にもりもりのホイップクリームを乗せたところ、これが大ヒット! 父から娘、息子にレシピが受け継がれ、そのメニューがまた再燃するなんて、なんとも素敵なストーリーですね。
「ホイップのせプリン」800円(税込)。ホイップが意外とあっさりしているので、プリン
の味を邪魔せず最後まで美味しくいただける
大野さんファミリー。左から長女・多香子さん、母・一二三さん、父・勝弘さん、長男・貢一さんと妻・美枝子さん
浅草から近いこともあり、昔から芸能人が立ち寄ることも多かったそうです。2018年に惜しまれつつ亡くなった昭和のスター 西城秀樹さんもこの店のチョコレートパフェの大ファンだったとか。西城さんが座っていた席にはブロマイドやレコードジャケット写真が飾られていて、今も多くのファンが訪れるそうです。
さまざまなスイーツメニューが充実しているトロントですが、「これからはスイーツの新たなメニューに力を入れたい 」と語る、長女の多香子さん。昭和レトロ喫茶ブームが再燃する中、いつまでも家族の味を守っていってほしいですね。
西城秀樹さんが座っていた席
地下鉄日比谷線入谷駅から徒歩1分、茶色いレンガの壁にレトロな看板が目印
トロント
住所 東京都台東区入谷1-6-16 松田ビル 1階
営業時間 月~土10:00~20:00、祝日10:00~15:00
定休日 日曜
TEL 03-3876-0680
https://www.instagram.com/torontoiriya/?igshid=YmMyMTA2M2Y%3D (外部サイトへ移動します)
※支払いは現金のみ