TOPICS
注目記事
谷中のよみせ通りを一本曲がったところにある一軒の平屋。玄関を開けて笑顔で迎えてくれたのが、ここで小さな雑貨店 ワト舎を営むフランス人のシャントルウ・ジェロームさん、アキさんご夫妻です。
11年間の海外生活を経て、8年ほど前に谷中で雑貨店を始めたというお二人。
「たまに日本に帰国すると金沢や仙台、飛騨高山など、さまざまな地域を旅してまわっていました。そうすると、日本の民芸品や伝統工芸の魅力を再確認するんです。日本に帰って、自分たちの好きなものや“日本のいいもの”を集めたいと考えるようになりました」
四畳半の和室に、30名ほどの作家のアイテムが並ぶ。昔懐かしい古道具との相性も抜群
取り扱う雑貨は、作家の知り合いからのつながりや、時にはインターネットで発見することもあるそう。日常使いできる食器やバッグ、どんなインテリアにもすっと馴染みそうなアート作品などが並びます。実はご主人のジェロームさんも、オリジナルグッズのアイデア出しから制作まで一貫して行うアーティスト。すぐそばにあるご自宅兼教室では、こぎん刺しやステンドグラスなどのワークショップを定期的に開催しています。
シャントルウ・ジェロームさんとアキさん。二人の出会いは日本だったそう
2024年春に開催した谷川俊太郎「ペ」発行15201日記念企画のために
ジェロームさんが作ったグッズ
四畳半の手前には、ペーパーアイテムやZINEなどジェロームさんの作品コーナーも
店内にある作品を一つひとつ拝見していると、その素朴さと可愛らしさに思わず胸がきゅんとしてしまいます。頭に頭巾をかぶったハトの張子、得意げに笑うミーヤキャットの陶器、力強くて優しい木版画がプリントされたトートバッグ、さまざまな動物が描かれたマグカップや皿など…。ジェロームさんとアキさんが選ぶ作品はどれも、作家のユーモアとぬくもりを感じるものばかり。
オオナカミカさん作「ハトリョーシカ」。
ロシアのマトリョーシカのように頭巾をかぶったハトたちがなんとも愛らしい
ミーヤキャットの正体はなんと「一輪挿し」!
頭の上のリンゴを外すと花がさせる挿せる仕組みになっている。
黒田理恵さんによる陶芸作品
80代の現役アーティスト“さっちゃん”こと高橋幸子さんの木版画がプリントされた
トートバッグ。素敵なモチーフに元気がもらえる
陶磁器作家・樋口早苗さんのマグカップやお皿も並ぶ。
同じようでも1点ずつ手描きのニュアンスが異なる
JR西日暮里駅、千駄木駅ともに徒歩6分ほど。青い看板が目印
ギャラリーの作品は不定期で入れ替わるそうなので、その時々で新しい発見があります。谷中散歩の途中にぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
ワト舎〔平屋〕
住所 東京都台東区谷中3-19-2
TEL 03-5834-7334
営業時間 10:30~18:00
定休日 水曜
https://www.instagram.com/watosha_yanaka/(外部サイトへ移動します)