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日本のものづくりをテーマに、50弱のショップが軒を連ねる2k540 AKI-OKA ARTISAN。そのうちの一つ、SPINGLEは、古くから製造業が盛んな町、広島県府中市に工場を構えるスニーカーメーカーです。店内に並べられた商品は、どれも職人によるハンドメイド。履き心地をとことん追求し、設計も自社で行うのだといいます。
SPINGLE 2k540の店内
アッパー(本体)に使用するのは、多種多様な天然レザー。なかでもカンガルーレザーはスニーカーの素材としては一般的ではないものの、サッカーのスパイクに使われるほど強度があり、とても人気です。履いてみると肌当たりが柔らかく、心地よく足にフィット。軽いので長時間履いても疲れず、普段使いはもちろん、旅行にもぴったりです。
手前から牛オイルレザーの「SP-356 ネイビー」24,750円~、カンガルーレザーの「SP-110 アイボリー」22,000円~、牛レザーの「SP-211 レッド」20,900円~(すべて税込)
特長的なのは、ソールが反り上がってアッパーを巻き込んだ「巻き上げソール」。さらに、バルカナイズ製法によってソールとアッパーがしっかり結合し、はがれにくくなっています。生ゴムを調合するところから自社工場で行うというソールは、非常に柔軟。おかげで足を蹴り出しやすく、なおかつ足指の屈曲に合わせて自然と曲がってくれるため、歩きやすいです。
この「巻き上げソール」は、SPINGLEのアイデンティティの一つになっているそう
また、デザインが豊富で、「足幅が広い」「甲が高い」など、さまざまな悩みに合わせたスニーカーを用意。試着もでき、その人にどんな靴が合うのか、スタッフが親身になって提案してくれます。SPINGLEの歴史を遡ると、地下足袋や学校の中履きを作っていた工場がルーツなのだとか。長年日本人の足を研究し、日本人のための靴を手掛けてきた経験がここに役立っているのです。
手前が、足の甲が高い人に適したデザインの「SP-442 ダークブルー」25,850円~(税込)
新作は、大体3週間に1回のペースで発表。人の手がかかる工程が多く簡単には増産できないので、一期一会のデザインが多いそうです。
店頭では修理も受け付けていて、すり減ってきたソールのメンテナンスや、ほつれたステッチの縫い直しも対応(修理にかかる期間は1ヶ月〜1ヶ月半。料金は内容によって決まります)。手入れしながら大事に履くことで、革が味わい深く経年変化して、世界に一足しかない自分だけのスニーカーを育てていくことができます。
2024年春の新作。手前から牛レザーの「SP-1040 プリント」23,100円、カンガルーレザーの「SP-1041 プリント」24,200円(すべて税込)
レディースはスニーカーの技術を活かして、パンプスなどスニーカー以外の靴も展開。「上品におしゃれをして出かけたいけれど、足が疲れる靴を履くのはいや」という人にこそ、試してみてほしいです。試着をする際には、スタッフに足の悩みだけではなく、「仕事で使う」「散歩するのが好き」など用途を伝えるといいかも。正しい履き方や紐の結び方も教えてくれ、心強いです。
レディースはストラップ式など、スニーカー以外のデザインも
メンズには、フォーマルシーンでも履けるラインナップも。シンプルなデザインは、スーツ姿にも違和感なく馴染んでくれます。
長年の研究データとそれに基づく緻密な設計、そして職人の丁寧な仕事ぶりが結集し、できあがったスニーカー。その履き心地をぜひ体験してみてください。
メンズで展開しているフォーマルなラインナップ
SPINGLE 2k540
住所 東京都台東区上野5-9 P-1
TEL 03-5812-4877
営業時間 11:00~19:00
定休日 水曜(祝日の場合は営業)
https://www.spingle.jp/(外部サイトへリンクします)