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たくさんの美術館やギャラリーがある上野。そのなかでも、東京藝術大学の構内にあるギャラリー「藝大アートプラザ」は、東京藝術大学にゆかりのあるアーティストによるさまざまな作品が展示・販売されています。
藝大アートプラザ 展示風景
創立以来たくさんの芸術家を輩出し、日本の芸術系大学の最高峰とされる東京藝術大学。この美術学部構内にあるギャラリー「藝大アートプラザ」です。上野駅から徒歩7分、東京国立博物館や東京都美術館などにも近く、美術館やギャラリーの「はしご」がしやすい場所です。
藝大アートプラザ エントランス
藝大アートプラザは2018年に東京藝術大学と小学館の協働事業としてスタートしました。より人々に親しみやすい展覧会やイベントが企画されています。
ここでは、東京藝術大学の学生や卒業生、教員など藝大にゆかりのある作家たちの作品が展示・販売されています。コンセプトは「変わり続けるアートの広場」。ギャラリーでは定期的に企画展が開催されています。
取材時に行われていた展覧会は「Met"y"averse~メチャバース、それはあなたの世界~」。アーティストはそれぞれのスペースのなかで、頭の中に存在する、あるいはアーティストによって作り出される独自の世界を表現しています。34名の作家が参加し、17名ずつ、前期と後期に分かれて展示をしています。
福島李子さん 展示風景
例えば、福島李子さんは「表面」をテーマにした作品を展示。美しい刺繍と、本来は布の裏側にあるべき糸が出てきてしまった糸がカオスな状態を作っています。
こちらの下に置かれた立体作品は、なんと生肉のぬいぐるみ。動いて喋ったりもするんです。
福島李子《Let's play with Meat》2022年
肉のぬいぐるみが動き、喋りまくる光景はとてもインパクトが大きく必見です。
そして、藝大アートプラザで展示されている作品は、基本的に購入が可能です。作家によっては、衝動買いできるお値段のものもあります。「家に飾ったらどんな雰囲気になるかな?」と想像をしながら鑑賞するのも楽しいですよ。気になる作品があったら、スタッフに相談してみましょう。ちなみに。キャプション(作品名や作者名が記載されたパネル)に、赤い丸のシールがついていたら、その作品は売約済みと言うことです。
田村幸帆さん 展示風景
田村幸帆さんはかわいらしい猫や犬の作品を大小織り交ぜて展示。かわいらしい額も含めて作品です。なかには、額のほうが大きな作品もあったりして、とってもキュート。
田村幸帆《sunlight》2022年
この他にも、全17名の作家が展示をしています。同じ展覧会でも前期と後期でアーティストの顔ぶれや作品はがらりと変わるので、気になる方はどちらも訪れてみてください。
オオシオヒロコさん 展示風景
早野樹さん 展示風景
そして、常設作品を展示する「LIFE WITH ART」のコーナーも興味深いものばかり。東京藝術大学美術学部は工芸科もあり、陶芸や漆芸などを専門とする先生や学生もたくさん在籍しています。そのため、毎日の暮らしを豊かにする器やアクセサリーなどの取り扱いも豊富。ここでしか取り扱ってないものも多いので、ギフトにも最適です。
小田伊織×桂川美帆 一輪挿し
展示風景より 陶芸も充実している(写真:今井祐治)
書籍コーナー。専門書から絵本まで幅広いジャンルの本が揃う
見たことのないDVDもたくさん!
また、書店ではなかなか手に入らない、藝大にゆかりのあるアーティストたちのCDやDVDなどもあります。じっくり見ていると、この書棚だけで数時間かかりそう。
さらに! 藝大アートプラザでは、藝大ならではのイベントも不定期で開催されています。今年の夏、開催して好評を博したのは、「棺の中で死を想う!入棺体験ワークショップ」という、棺のなかに入ってみるイベント。生きているときに棺に入るという、めったにない機会に参加者は大盛り上がりだったそう。
「棺の中で死を想う!入棺体験ワークショップ」の開催風景(写真:株式会社共栄)
音楽学部の学生コンサートなども不定期に開催されているので、イベントもチェックしてみてくださいね。
藝大アートプラザ
東京都台東区上野公園12-8 東京藝術大学美術学部構内
TEL 050-5525-2102
営業時間 11:00~18:00
定休日 月曜(月曜が祝日の場合は営業し、翌火曜に休業)、展示替期間
Web: https://artplaza.geidai.ac.jp/(外部サイトへリンクします)
企画展 Met"y"averse~メチャバース、それはあなたの世界~
会期 2022年11月5日(土)~12月25日(日) ※会期中展示替えあり
前期:11月5日(土)~11月27日(日)
後期:12月3日(土)~12月25日(日)
観覧料 無料