TOPICS
注目記事
レザーや鞄、帽子など職人の多い町として知られる蔵前。その一角で異彩を放つのが、「自由丁」です。
店内の至るところに言葉やイラストがちりばめられています
「繋がる本棚」550円(税込)+お手持ちの本1冊
店内に入ってすぐに目に入るのが、「繋がる本棚」と呼ばれている大きな本棚。一律550円の利用料で、自分の本と交換することができる本棚で、この本棚に置かれているのは過去に誰かが置いていった本やおすすめの書籍だといいます。
交換する本を持っていなかった場合でも、デポジットの550円を含む1,100円をお支払いすれば、どれでもお好きな本をお持ち帰りすることができます。そして、デポジット料の550円は、次回来店時に交換する本を本棚に戻せばキャッシュバックされる仕組みです。
前の持ち主の方からの愛情がこもったメッセージ
本の間には、前の持ち主から次読む方へのお手紙が入っていて、見知らぬ誰かと本の交換日記を楽しんでいるような気分にさせてくれます。
自分が大切にしていた本も、また別の誰かに読み継がれていくと思えば、手放すのも惜しくなくなりますよね。開店時から現在に至るまで、どの本とどの本が交換されてきたかの記録を残しているそうで、いずれは交換の軌跡をWEB上で公開していく予定だといいます。
自由丁セレクトの書籍やオーナーさんのエッセイを集めた作品集も発売
書籍以外でも、自分と向き合う時間を作るためのメニューが豊富。今回は、オーナーの小山さんが毎日綴るエッセイや詩をドリンクと一緒に楽しめる「A Cup of Letter」を注文してみました。
「A Cup of Letter」880円(税込)
「カフェで一杯のコーヒーを楽しむように、一篇の文章を楽しむ文化があってもいいじゃないか」という考えのもと生まれたというこちらのメニュー。自由丁のオーナーさんが毎日綴るエッセイ『今朝の落書き』の中からの優しい言葉たちをセレクトして、ドリンクと一緒に楽しむことができるメニュー。ドリンクは全部で3種類。アイスは、「ミントグリーンティー」か「ほうじ茶」、ホットは日替わりで、お茶(紅茶or日本茶)とコーヒーから選べます。
今回は、初夏にぴったりのアイスの「ミントグリーンティー」を注文しました。こちらは、有機茶のみを販売する宮崎の白玄堂というお茶屋さんから取り寄せているそう。爽やかなミントのフレバ―が特徴の渋みやくせが全くない飲み心地のよい緑茶で、飲んだ後は気分もすっきり。じっくり香りを楽しみながらいただきました。
店内でドリンクと一緒に楽しめるメニューが豊富
全てのメニューの中でも特に人気なのが、未来の自分へ送れる手紙(紅茶かコーヒー付き)の、「TOMOSHIBI LETTER」だそう。こちらは、その時考えたいこと、感じていること、書きたいことに合わせて5つのシーンから好きなものを選び、自分のことを考えるきっかけとなる5つのリフレクションカードを見ながら、最大2時間かけて、1年後の自分に手紙を書くというもの。日常とは異なる空間で、未来の自分に向けて手紙をしたためる贅沢な時間を味わってみると、気持ちがスッキリしそうです。
呼吸するように言葉を生み出す天才肌のオーナー小山さん
学生の頃から誰に見せるわけでもなく、今のエッセイの原型となるような文章を、毎日書いていたという小山さん。お店を始めて間もなく2年、既に1000本近いエッセイを生み出しているというから驚きです。日々の書くネタに困ることはないといいます。羨ましい才能です。
アートな作品が並ぶ一番奥のテーブル席
本や手紙を読むのにぴったりなお一人様席
「A Cup of Letter set」はプレゼント用としても人気
今回、注文した「A Cup of Letter」は、ギフト用としても購入することができます。3つのシーンから選ぶことができ、それぞれに3篇のエッセイと3杯分のドリンク、さらにエッセイを添えたポストカードがついています。ドリンクはコーヒーとミントグリーンティーから選べます。
「A Cup of Letter」の中身。左はオリジナルブレンドのコーヒー、右はミントグリーンティー
家にいる時間が長くなった今だからこそ、あえて家とは違う場所で自分自身と向き合ったり、美しい言葉に触れてみたり、心の洗濯をしてみてはいかがでしょう。店内で見つけた素敵な言葉の中に、未来へのヒントが隠れているかもしれませんよ。
自由丁
住所 東京都台東区蔵前4-11-2
営業時間 13:00~18:00
定休日 月・火曜
https://jiyucho.tokyo/(外部サイトへリンクします)