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西暦79年、イタリアはナポリ近郊のヴェスヴィオ火山が大噴火。ローマ帝国の都市、ポンペイは一瞬で火山噴出物に飲み込まれました。埋没した都市、ポンペイの発掘は18世紀から現在まで続けられています。壁画や彫像、工芸品などナポリ国立考古学博物館が収蔵してきた出土品のなかから約150点を展示する特別展「ポンペイ」。4月3日(日)まで、東京国立博物館 平成館で多くの傑作を観ることができます。
《猛犬注意》
展覧会は、全5章の構成です。ヴェスヴィオ山の噴火CG映像や、噴火前のヴェスヴィオ山を描いたフレスコ画のある序章を見た後は第1章「ポンペイの街ー公共建築と宗教」へ。会場に入ると、すらりとした大理石像が目に飛び込んできました。
《ポリュクレイトス「槍を持つ人」》
《ポリュクレイトス「槍を持つ人」》は、古代ギリシアの彫刻家、ポリュクレイトスのブロンズ像の複製品。街の運動場から発掘されたものです。人口1万人ほどのポンペイの街には、フォルム(中央市場)、劇場、円形闘技場、浴場、運動場といった公共施設があり、それぞれ賑わいを見せていたそう。人々が満喫できる娯楽が充実し、なんだか楽しそうですね。
《ビキニのウェヌス》
《ビキニのウェヌス》は、邸宅の中庭から発掘されました。ウェヌスが沐浴をするモチーフは古代ギリシア・ローマで人気のある題材だったとのこと。出てくる彫刻などから、当時の人々の美意識を推察できるのが楽しいですね。
第2章「ポンペイの社会と人々の活躍」では、ポンペイの市民が使っていた豪華な調度品や宝飾品などを展示します。上流層の邸宅から出土した食器類の美しいこと!
左《千華文ガラス杯》 右《黒曜石の杯》
フレスコ画も美しいです。
《ワニとカモ》
第3章 「人々の暮らし─食と仕事」では、ポンペイ住民がどのような食生活や仕事を送っていたのかを紹介していきます。炭化しているもののそのままの姿で残ったパンや、パン屋を描いたフレスコ画などから、当時の暮らしを思い描くことができます。
炭化したパンと干しぶどう
左《パンのある生物》 右《パン屋の店先》
第4章「ポンペイ繁栄の歴史」では、ポンペイで出土した豪華な邸宅「ファウヌスの家」、「竪琴奏者の家」、「悲劇詩人の家」の一部を会場内に再現しています。ポンペイの上流階層の暮らしをちょっと体験してみたいと思うほど美しく優雅です。
ファウヌスの家に敷かれた《アレクサンドロス大王のモザイク》の高精細な映像
「悲劇詩人の家」を再現
ポンペイの発掘は現在まだなお続いています。第5章「発掘のいま、むかし」では、発掘そのものの歴史や修復作業を紹介しています。
《ヘプロスを着た女性(通称「踊り子」》
そしてポンペイ展のもうひとつの見どころはミュージアムショップ! ものすごく充実しています。
こちらはなんと、炭化したパンのクッションや古代遺跡の柱の抱き枕! 実物の質感にかなり近く、落ち着いた色合いが魅力。モダンリビングにも合いそう。
「炭化したパンのクッション」4,950円(税込)
「古代遺跡の柱の抱き枕」6,380円(税込)
この他、サンリオの人気キャラクターポムポムプリンや、アーティストの長場雄さんとのコラボグッズなどもあり、ショップだけでもかなりの時間滞在してしまいそう。ポンペイ展を見るときは、時間に余裕をもって行くのがおすすめです。
特別展「ポンペイ」
会期 2022年1月14日(金)~4月3日(日)
開室時間 9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日 月曜、3月22日 ※ただし3月21日、3月28日は開館
会場 東京国立博物館 平成館
観覧料(税込) 一般2,100円、大学生1,300円、高校生900円 ※中学生以下は無料(日時指定予約が必要です)
※本展は事前予約(日時指定券)を推奨します。詳細は展覧会公式サイトをご確認ください。
※中学生以下、障がい者とその介護者1名は無料。入館の際に学生証、障がい者手帳等をご提示ください。
※オンラインでの予約が難しい方、東京国立博物館正門窓口にお越しください。当該時間入場枠に空きがある場合、ご入場いただけます。
https://pompeii2022.jp/(外部サイトへ移動します)
問い合わせ 050-5541-8600(ハローダイヤル)
展示作品・会期・開館時間・観覧料・販売方法等については今後の諸事情により変更する場合があります。最新情報は展覧会公式サイト等でご確認ください。