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[第3回:長者町町会と防災訓練]
●上野地区町会連合会常任理事 長者町二丁目町会会長 鴨下 守さん ●聞き手 佐藤 輝光(松坂屋上野店)3.11の震災経験を機に長者町町会では防災意識が高まり、町会主催の防災訓練に力を入れてきました。毎年おかちまちパンダ広場で開催され、年々、大きく成長してきた防災訓練について、長者町二丁目町会会長・鴨下守さんに伺いました。
2015年 合同防災訓練
■震災経験で変わった防災意識
佐藤:パンダ広場の防災訓練は、継続して開催されていますね。
鴨下:最初は長者町二丁目と東黒門町町会、黒門町町会の3町会だったんです。それを見に来られた他の町会さんが、ぜひ参加したい、ということで、今は、仲御徒町中町会、上野東広小路会、坂町同朋町親和会、元黒門町町会、御徒町駅南口商店会が、加わりました。もともとのきっかけは、3.11の震災。それまでは、防災に対してあまり関心がなかったのですが、震災でみんなの意識が変わりました。震災があった年は、まだパンダ広場ができていなくて、工事の最中。フェンスで囲われていました。その頃は、本所防災館という消防署の防災設備で無料で体験できるということで、町会で申請するかたちで訓練を行っていました。でも、せっかくパンダ広場ができたのだから、ここでできないだろうかという話になりました。
おかちまちパンダ広場
パンダ広場は、半分が松坂屋さんの敷地で、残り半分が公道。同じ町会でもあるので、松坂屋さんに相談したところ、「いいですよ。やりましょう」と。それで一気に盛り上がりました。
佐藤:年々、規模が大きくなっています。
鴨下:3回目・4回目の訓練になると、松坂屋さんの壁面を使用したレスキュー隊による特殊訓練や、救出訓練を見学したりと、それまで以上に大がかりになり、集まる人も増えていきました。町会が企画する催しとはいえ、準備に半年くらいはかかりました。
レスキュー隊も出動
■みんなで創る、防災訓練
佐藤:今後も継続される予定ですか。
鴨下:4回目の訓練が終わった時に、消防署からは、「継続してほしい。」と言われましたが、私自身、正直続けるのは難しいと思いました。その旨を消防署に話したところ、1日考えさせてほしいと言われました。これだけの人が集まって、レスキュー隊も来て大々的に開催していますからね。
結局「上野公園で毎年2回開催している上野消防署主催 防災フェアをパンダ広場に持って行くから。」というありがたいお返事をいただきました。いずれにしても、せっかくここまでやって来たのですから、これからも防災訓練は続けていきたいですね。
(つづく)
※今年1回目の消防体験フェアが3月4日(土)にパンダ広場で開催されます。