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江戸時代から続く老舗や、昔ながらの建物が残る谷中エリア。毎年多くの観光客が、古き良き日本の風景を目当てに、この街へ足を運んでいます。
なかでもひときわ目を引くのが、瓦屋根の建物。ここは元々柏湯という銭湯だった場所で、今では現代アートを紹介するギャラリー、SCAI THE BATHHOUSE(スカイザバスハウス)となっています。
現在の建物は1951年に立て替えられたもの。
切妻造の屋根をのせた重厚な佇まいが印象的
撮影:上野則宏 協力:SCAI THE BATHHOUSE
柏湯は1787年に始まり、1991年に廃業。その跡地はまず、1993年に演劇の場として復活しました。
同年、かねてより若手アーティストの育成に力を注いでいたSCAIプロジェクトルームが移転し、ギャラリースペースに変身。かつて銭湯が「コミュニケーションの場」であったように、文化的な空間にしたいという願いを込めて作られました。
ボスコ・ソディ「Terra e stata stabilita」(2018年)
展示風景撮影:表恒匡 協力:SCAI THE BATHHOUSE
内部はギャラリーに改装され、展示物を引き立てる白い壁とモルタルの床に囲まれた空間。企画テーマや取り上げるアーティストによって、がらりと雰囲気が変わります。
絵画、写真、映像、彫刻、インスタレーションなど、作品のジャンルはさまざま。天井の採光窓から柔らかい自然光が差し込み、リラックスして鑑賞することができます。
アニッシュ・カプーア個展(2016年)
展示風景撮影:表恒匡 協力:SCAI THE BATHHOUSE
SCAI THE BATHHOUSEは企画展をベースに行い、世界的に活躍するアーティストから若手まで、国内外に向けて紹介しています。そのため、ここを訪れれば最新の現代アートに出合うことができると、世界中のアートファンから支持されているのです。
アピチャッポン・ウィーラセタクン「Memoria」(2017年)
展示風景撮影:表恒匡 協力:SCAI THE BATHHOUSE
明治時代には、東京藝術大学や東京国立博物館が設立され、すでに文化の発信地として形成されていた上野エリア。お隣の谷中にも、当時からその関係者や美術を学ぶ学生が集まっていたそうです。SCAI THE BATHHOUSEは時代を超えて、用途を変えて、文化の一旦を担う施設として活用されています。
展示スケジュールは、公式ホームページで随時お知らせしているそうなので、ぜひチェックしてみてください!
名和晃平「Biomatrix」(2018年) 展示風景撮影:宮島径 協力:SCAI THE BATHHOUSE
SCAI THE BATHHOUSE
住所 東京都台東区谷中 6-1-23 柏湯跡
TEL 03-3821-1144
営業時間 12:00?18:00
定休日 日・月曜・祝日(展示替えの間は休廊)
https://www.scaithebathhouse.com/ja/(外部サイトへリンクします)