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2022.07.19【篠原まるよし風鈴】伝統柄から現代モチーフまで揃う! 夏を彩る涼やかな風鈴

 

 

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暑い夏に涼やかな音色を響かせる風鈴。日本の風鈴技術はとても古く、江戸時代から現代まで300年以上に渡って受け継がれてきました。現在、日本で江戸風鈴の技術を継承しているのは、たったの2軒のみだそうです。
今回は、先代から技術を大切に受け継いできた「篠原まるよし風鈴」をご紹介します。

 

 

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店先には様々な絵柄の風鈴が並べられています

 

新御徒町からほど近い佐竹商店街の一角に工房兼店舗を構える「篠原まるよし風鈴」。江戸風鈴というブランド名で、一つひとつ丁寧に風鈴を作り続けています。

 

 

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ポップなものから、繊細な絵柄まで「江戸風鈴」1,300円(税込)~

 

お店に入って最初に目に飛び込んでくるのが、色とりどりの江戸風鈴。ポップな色合いの動物や植物の絵柄から、昔の絵巻物の描かれているようなものまで、そのデザインの多さに驚きます。

 

 

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かわいらしいアマビエ柄の風鈴

 

風鈴の歴史は古く、かつては鉄や銅でできた金属製のものでした。やがてオランダから江戸にガラス製法が伝わったことがきっかけでガラス細工が流行り、現代のような吹きガラスの風鈴が誕生したそうです。

 

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絵は独学で学んだという。デザインの勉強のために美術館にもよく足を運ぶそう

 

今は、店主の篠原正義さんの息子さん二人が風鈴づくりを引き継ぎ、お兄さんがガラス吹きを、弟さんが絵付けをすることが多いのだそう。毎年12月ぐらいから翌年分の風鈴を作りが始まります。年間で作る風鈴の数はなんと1万~1.5万個。これをたった二人で作っているというのだから驚きです。

 

 

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色を塗るのと描くのはまた別の技術だといいます

 

絵付けの技術を身につけるには、最低3年は修行が必要だそう。なぜならば、ラウンドしたガラス面に内側から絵を描くので、すべて左右反転させて描くことになるからです。

 

 

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富士山、金魚、朝顔と夏らしい絵柄の風鈴

 

新しい柄を考えるのも職人の仕事。自分がカッコいいと思う柄を考えるために、美術館に足を運んだり、絵画の本を読んだりして、日々感性を磨いているといいます。

 

 

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溶かしたガラスの熱気でサウナのような暑さの工房

 

次はガラス吹きの工房を見学。1,300℃で溶けたガラスを小さく巻き取り、棒をくるくる回しながら500円玉ぐらいの大きさになるように吹き棒で息を吹き込んでいきます。

 

実際に体験させてもらったのですが、均一の丸さになるように回しながら、ちょうどいい強さで息を吹き込むのがいかに難しいかがわかります。この小さい玉を上手に膨らませるようになるまでに3年はかかるそうです。

 

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溶けたガラスが入った高炉は1,300℃と高温です

 

高炉の中には溶けたガラスを入れたツボが入っています。1,300℃まで上げるには1~2日ほどかかってしまうので、作業が終わってからも1,200℃に保ったままにしているのだそう。

 

 

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2回目にガラスをくるくる回しながら息を吹き込みます

 

次は、本体となる方のガラス玉を作ります。最初に膨らませた玉を冷ましたら、もう一度溶けたガラスを巻き取ります。そして、少し空気を入れて膨らませてから、ガラスが冷え固まらないうちに、長い針金を吹き棒の中に突き刺して紐を通すための穴を作り、そこから、さらに吹いて大きく膨らませていくと完成です。

 

 

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赤かったガラス玉がやがて透明になってきます

 

 

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10分以上冷まします

 

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最初はひょうたんのような形をしています

 

本体となる大きい方の玉が上手に作れるようになるまでには、およそ7年かかるそうです。

 

 

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切り落とした口玉を砥石で削ります

 

風鈴が冷えてから、最初に吹いて作った口玉部分を砥石で切り落とします。鮮やかな手さばきで次々と切り落としていく様子は圧巻でした。

 

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水風船のようなかわいらしい風鈴もありました

 

工房では、予約制で絵付け体験やガラス吹き体験もやっているそう。リモートで学べるオンラインの体験会も実施しています。お気に入りの風鈴を探しに、ぜひお店に足を運んでみてくださいね。

 

篠原まるよし風鈴
住所 東京都台東区台東4-25-10
TEL 03-3832-0227
営業時間 金曜 10:30~18:00
定休日  不定休(詳しくはホームページをご覧ください)
https://www.edo-fuurin.com/(外部サイトへリンクします)

 

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