• TOP
  • 記事一覧
  • 第二弾モノづくりから上野を知る!その11

2018.03.14第二弾モノづくりから上野を知る!その11

画像

 

 

上野の魅力をモノづくりの側面から知るべく、台東区のモノづくりに精通する方々にお話をお伺いに行きました。第二弾は、上野にアトリエを持ち、活躍されている方を中心に、ご紹介したいと思います。
11回目は、10代~20代前半の少女らしさをイメージした洋服創りをされる利凛花の苅田梨都子さんにお話を伺いました。

 

<山田>梨凛花のブランドについて教えてください。
<苅田さん>梨凛花には、造語で私の名前にも入っている「梨」の文字を入れています。私の名前に「梨」を入れた理由は、6月に咲く梨の花が白くて、凛として、やさしそうだったため、「梨」の花のようになってほしいという母の想いがあったからだと聞いています。
私もターゲットにしている10代後半から20代前半の女子にも、母の想いのように、梨の花のような女の子になってほしいと想いがあり、ブランド名にも「梨」を入れて「梨凛花」にしました。

 

<山田>服のテーマについて教えてください。
<苅田さん>服をつくる際は、自分の身の廻りで感じたことを私なりに解釈し、服をイメージじます。クラスに1人は居そうな女の子に着せ替えるイメージです。そのため、テーマが統一しているわけではないので、服を説明するときは大変です。また、クラスに1人はいそうな女の子をイメージするのは、私や私より下の世代の女の子に届けたいという想いを大切にしているからです。そのため、商品を撮影する際のモデルは、その世代の方にご協力していただくことが多いです。

 

 

画像

 

想いが形になった洋服たち

 

<山田>身の廻りで感じたことというのは、どういった場面が多いのでしょうか。
<苅田さん>「このとき!」というのはないですが、映画や絵画などを鑑賞しているときにイメージが沸くことが多いです。それ以外にも自分の生活から感じる空気なども大切にして、服のデザインを考えています。身の廻りで感じたことをデザインするのは、日常生活で、服を通じて生活を豊かにして欲しいとの思いからです。

 

<山田>小さい頃から服をつくることが好きだったのですか。
<苅田さん>母が和裁士だったこともあり、ありもののビーズなどでちょっとした小物をつくったり、母の作業姿を間近で見ていたからだと思います。また、地元が田舎だったこともあり、欲しい服がなかなかなく、自分でリメイクして着ていました。誰かに「可愛くしてもらった」という気持ちになっていただければと思い、家庭科のある学校に進学しました。

 

<山田>今後、梨凛花のショップができたとき、こんなお店にしたいといった想いはありますか。
<苅田さん>10代に好きなモノやヒトが「集える場所」があったほうがいいと思っていたので、服を買ってもらうだけではなく、服を通して、「おしゃべり」や「ワークショップ」をするなど、楽しんでもらえるようなショップをつくりたいと思っています。

 

<山田>デザイナーズビレッジを入居する経緯について教えてください。
<苅田さん>岐阜から東京に来てすぐの頃は、6畳ぐらいの家で家兼工房として活動していましたが、作業をするにもTVなどの誘惑があり、生活と仕事を切り替えて仕事をすることがうまくできませんでした。そんな自分を変えたかった頃、アキコアオキさんが勤めていた勤務先にインターンをしたことが大きな転機となりました。アキコさんが独立した後にどのように活動をしているのかお伺いしたときに、デザイナーズビレッジに入居していることを伺い、自分を変えるという意味でもデザイナーズビレッジに挑戦し入居しました。

 

<山田>デザイナーズビレッジに入居後、自分が成長したという点はありますか。
<苅田さん>デザイナーズビレッジに入居してからは、今まで学んでこなかった経営の視点について学べることができ、卒業後にどうすべきかを考える切っ掛けもえることができました。また、扱うモノは異なりますが、似た志を持つ方が入居しているため、いい刺激になっています。

 

<山田>台東区の上野エリアはどう感じていますか。
<苅田さん>東京に着たばかりの頃は、若者に人気で移動しやすい新宿を拠点に活動していました。しかし、台東区に引っ越してきて、材料を扱う問屋が多いことや、私の地元の岐阜と似た下町感のある雰囲気が自分に合い、今では好きな場所です。新宿とは違いゆったりとしていて、もっと若い人に知ってもらいたいエリアです。

 

<山田>今後、上野エリアの発展についてどのように思いますか。
<苅田さん>ものづくりや街の雰囲気をもっと知ってもらいたいと思っています。そのために、卒業後は台東区に拠点を置き、私自身も台東区の魅力を発信し、服を通して若い方に来てもらえるようにしていきたいと思います。

 

  • X
  • facebook