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ジャイアントパンダは群れをつくらず単独で生活をする動物で、野生の場合、子は1歳半から2歳にさしかかる時期に親離れをし、ひとり立ちします。2頭が生まれた際に野生で兄弟姉妹が離れるタイミングについての知見は十分ではありませんが、シャオシャオとレイレイの場合、親離れ後も良好な関係を保っていたため、2歳を過ぎてもいっしょにくらしてきました。
仲の良さは変わっていませんが、体が大きくなるにつれじゃれ合いの激しさが増し、同居を続けるとけがをする恐れがあったため、2024年4月15日に2頭は別々に飼育されることになりました。詳細についてはこちらをご確認ください。また、このことに伴う観覧順路などの変更についてはこちらをご確認ください。
東京都恩賜上野動物園のジャイアントパンダたちは、えさとしてモウソウチク、シノダケ、マダケなどのタケを中心に与えられており、副食は、パンダ団子とニンジン、リンゴを必要に応じて与えられているそうです。
シャオシャオ
2024年4月14日(1026日齢)76.2kg(30日前より+3.6kg)
シャオシャオ(撮影日:2024年4月22日)
公益財団法人 東京動物園協会提供
シャオシャオの健康状態は良好です。
展示方法変更に伴い、4月15日に飼育展示場所がシンシンのいた屋外放飼場Bとリーリーのいた室内展示1号室になりました。移動してすぐは、部屋内のにおいを嗅ぎまわるなど落ち着かないようすが見られましたが、最近は警戒してにおいを嗅ぎまわる行動は見られなくなりました。また、レイレイがいないことを気にしているようすは見られないそうです。4月10日よりタケノコの給与を開始しており、反応は良好だそうです。
シャオシャオは2023年7月16日からハズバンダリートレーニング(※)を開始しました。訓練を積み重ねることによって、パンダにとって少ないストレスで安全に体を触ったり、採血をしたりといった健康管理ができるようになります。現在は口を開けた状態で維持する(マウスオープン)トレーニングを継続しています。
これまで監視カメラの映像などでシャオシャオとレイレイを明確に識別するために背中につけていた印はまだうっすらと残っていますが、今後、新たにつけなおすことはないそうです。
※ハズバンダリートレーニング
動物の健康な飼育と人間の安全な作業を目的として、動物に自発的な行動をとらせるための訓練
レイレイ
2024年4月14日(1026日齢)80.1kg(30日前より+3.8kg)
レイレイ(撮影日:2024年4月22日)
公益財団法人 東京動物園協会提供
レイレイの健康状態は良好です。
4月15日からはシャオシャオの飼育展示場所が変わり、1頭でくらしています。シャオシャオがいないことを気にしているようすはないそうです。4月10日よりタケノコの給与を開始しており、反応は良好とのことです。
レイレイは2023年7月21日からハズバンダリートレーニングを開始しました。現在はシャオシャオと同じく、マウスオープントレーニングを継続しています。
リーリーは2023年11月28日以降、定期的な血圧測定と投薬を継続しながら、薬の量の調整など、高血圧の改善に向けた取組みを続けています。また、吐き戻しがみられたことがあることから、より効果的な健康管理をおこなうため、2024年4月22日に超音波(エコー)、CTスキャン、内視鏡等の検査が実施されました。
検査の結果、現段階では特段の異常は確認されませんでしたが、採取した血液等の精密検査を実施中で、それらの結果は後日上野動物園からお知らせがあるそうです。なお、これらの検査に伴い、腹部、胸部、右前肢および両方の後肢の毛を刈りましたが、リーリーが気にしているようすはないとのこと。採食、行動については特に変化はなく、良好だそうです。
2024年4月16日測定の結果、リーリーの体重は134.3kgでした。
リーリー(撮影日:2024年4月22日)
公益財団法人 東京動物園協会提供
シンシンの健康状態に大きな変化はありません。2023年9月20日以降、定期的な血圧測定と投薬を継続しながら、薬の量の調整など、高血圧の改善に向けた取組みを続けています。安定した血圧測定をおこなうため、左腕の一部の毛を短くしておりますが、シンシンが気にしているようすはないそうです。
シャオシャオとレイレイの展示方法変更に伴い、屋外放飼場Aと屋外放飼場Bの間を目隠しする工事を実施するため、4月16日から原則非公開になっていますが、採食、行動については特に異常はなく、良好だそうです。
2024年4月15日測定の結果、シンシンの体重は123.6kgでした。
シンシン(撮影日:2024年4月22日)
公益財団法人 東京動物園協会提供
ジャイアントパンダの様子(撮影日:2024年4月22日)
公益財団法人 東京動物園協会提供