TOPICS
注目記事
こんにちは、上野案内所です。
日本の伝統文様や花鳥風月をデザインした江戸千代紙。
台東区谷中に本店がある「菊寿堂 いせ辰」では、浮世絵などの錦絵と同じく、専門の摺り師が木版手摺りの手法で製作しています。折り紙を楽しむのはもちろん、包み紙にしたり、お菓子の下敷きにしたり、ブックカバーにしたり、アイデア次第で使い方はさまざま。現在、木版手摺りの千代紙はとても希少で、上野案内所では東京みやげとして外国人観光客にも人気です。
角型千代紙セット各1,026円(税込)。
柄の組み合わせは商品によって異なる場合が多く、手に取って選びたくなります
江戸千代紙を使ったポチ袋三つ折324円(税込)。三つ折りにしたお札がちょうど入ります
江戸千代紙には、歌舞伎、江戸風俗などを題材とする“江戸風情”が描かれることもしばしば。
男性的なはっきりとした色使いで、京都のものとはひと味違う魅力があると言われています。
1864年に創業し、元々は千代紙やおもちゃ絵の版元だった「菊寿堂 いせ辰」は、それらを製作するための版木をたくさん所有していました。
しかし、関東大震災や戦争でその多くを焼失。店はなくなりかけましたが、店主と弟子たちが一丸となり版木を復活させ、それが今へと引き継がれています。
本店の店内。壁際の棚には、色とりどりの千代紙が収納されています
「菊寿堂 いせ辰」が所有する版木は約1,000種。
さらに、使用する顔料の色を変えることで、千代紙のデザインは3,000種にも4,000種にも上ります。
色を考えるのは摺り師だけではなく、季節に合わせてスタッフの考えた新色が登場することもあれば、お客様のリクエストに応えた配色も。
本店に行くと、同じ版木で製作された、色違いの千代紙を見比べることができます。
モチーフが同じでも、異なる色が使われているとずいぶん違う印象。お気に入りを見つけて
一方、「菊寿堂 いせ辰」には、江戸千代紙と並ぶもう一つの看板商品があります。
それは、江戸時代から明治時代にかけて流行したおもちゃ絵。当時は子供の遊び道具や、絵本のように見て楽しむために使われていました。
歌舞伎の演目や擬人化した動物など、あらゆる題材が面白おかしく一枚にまとめられ、インテリアとして部屋に飾るのもおすすめ。おもちゃ絵は本店で手に入れることができます。
おもちゃ絵の中の人や動物は、まるで今にも動き出しそうなほど生き生きとした表情をしています
リバーシブル巾着は、本店でも上野案内所でも人気。
生地に描かれているのはやはり日本の伝統模様で、小物入れとしてバッグに忍ばせておくと、粋な気分を味わうことができます。
リバーシブル巾着は、小864円、中1,944円、大2,700円(いずれも税込)。
巾着を裏返すと、同じモチーフの色違いに変身します。
その日の気分やコーディネートに合わせて使い分けて
懐かしさと、どことなく新しさも感じさせてくれる江戸デザインは、洋風文化が定着した現代の生活にも意外とマッチします。ぜひ、取り入れてみませんか?
本店の一角に、見るからに縁起のいい愛嬌あふれる張り子がずらり
上野案内所には守り犬とざるかぶり犬も。各2,700円(税込)。“子どもを守る”、子どもの夜泣きや癇癪などの“疳の虫を封じる”などいろんな意味合いがありますが、ざるかぶり犬は漢字の「竹」に「犬」で「笑う」=“笑門来福”の縁起物でもあるそう
【上野案内所 お取扱店】
菊寿堂 いせ辰 谷中本店
住所 東京都台東区谷中2-18-9
TEL 03-3823-1453
営業時間 10:00~18:00
定休日 無休
https://www.isetatsu.com/(外部サイトへリンクします)