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2023.07.26連載:お散歩コース「御徒町 夏のレトロ散歩」

夏にお散歩へ出かけるなら、まだ気温があがりきっていない早朝から動き出すのがおすすめです。今回はいままさに見頃の不忍池をスタート地点に、レトロな雰囲気が漂う御徒町エリアを歩いてみます。

 

上野恩賜公園の中に位置する不忍池は、夏には青々とした蓮の葉におおわれ、早朝にはみずみずしい花が咲く様子を見ることができます。花の見頃はだいたい7:00~9:00頃なので、天気のいい日、朝の清々しい空気とともに楽しめます。

 

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朝の不忍池の様子(2023年7月25日撮影)

 

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蓮の花の見頃はだいたい7月上旬~8月中旬まで(2023年7月25日撮影)

 

また、不忍池の南側にある浮桟橋「蓮見デッキ」は、まるで池の上を歩くような構造でつくられているので、ぜひ散策してみてください。蓮の花を間近に見られておススメです。

 

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浮桟橋「蓮見デッキ」の様子(2023年7月25日撮影)

 

日が高くなる前に、少し歩いてモーニングかブランチはいかがでしょうか?
アメヤ横丁(通称アメ横)は、戦後からの活気がいまなお息づくディープな通りとして、世界的にも知られていますが、その中には歴史ある佇まいの純喫茶もたくさんあります。

 

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上野マルイ裏にある「珈琲 王城」は、創業時期は不明ですが、現在の場所に移転してからも約50年以上続いている老舗の喫茶店です。内装は移転時からほとんど変わっていないそうで、いまでは珍しい装飾や照明などが目を惹きます。

 

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豪華な折り上げ天井と照明のクラシカルな空間

 

ソファー席で構成された店内では、ゆったりとした時間が流れ、訪れた客が思い思いのひとときを過ごす様子が見受けられます。まだ携帯電話などの通信手段が整っていなかった時代、駅周辺は待ち合わせ場所としてよく使われていたことから、居心地の良さを考えてつくられたからかもしれません。

 

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自家製ソースの「ナポリタン」1,000円(税込) ※単品

 

モーニングは8:00~11:00。マスターの思い出の味だという「ナポリタン」は、もちもちとした触感のパスタに、シンプルながらも野菜の甘みやベーコンのコクがからまった絶妙なソースがどこか懐かしく、何度でも足を運んでしまう逸品です。
また、昔ながらのモーニングメニューとして、ドリンク(珈琲・紅茶・ミルクのいずれか)とゆで卵がつくトーストセットがあります。こちらはトーストの厚みをお好みで、"普通焼"と"厚焼"の2種類から選べるのが嬉しいです。

 

珈琲 王城
営業時間 8:00~19:00
休業日 無休
twitter  https://twitter.com/coffeeoujyou(外部サイトにリンクします)


お腹を満たした後は、少し足をのばして古き良き雰囲気をもつ町並みへ。
春日通りを蔵前方面に向かって進むと、全長330mの全蓋式アーケードの商店街で、日本で二番目に古いといわれる佐竹商店街が見えてきます。

 

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佐竹商店街の様子

 

入ってほどなく右手に見えてくるのが江戸風鈴でお馴染みの「篠原まるよし風鈴」。
涼やかな音色で夏の風情を感じさせる風鈴の歴史は古く、かつては鉄や銅でできた金属製のものでした。やがてオランダから江戸にガラス製法が伝わったことがきっかけで、ガラス細工が流行り、現代のような吹きガラスの風鈴が誕生したそう。

 

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お店に入って最初に目に飛び込んでくるのが、色とりどりの江戸風鈴。ポップな色合いの動物や植物の絵柄から、昔の絵巻物の描かれているようなものまで、そのデザインの多さに驚きます。

 

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一つ一つ手作りの「江戸風鈴」1,760円(税込)~

 

江戸風鈴は、型を使わず宙吹きで風鈴の玉を作るところから絵付けまで、すべて職人の手作業で製作されています。下部の鳴り口がギザギザになっているのが特長で、ガラス管がすれただけで心地よい音が鳴ります。

 

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また、工房では、職人が実際につくっているところを見られるだけでなく、土・日曜には絵付け体験やガラス吹き体験も行っています(有料・予約制)。7月末からお盆過ぎまでの期間は、平日の午後も受け付けているそうなので、事前に予約しておけば、さらに充実した散歩になりそう。

 

篠原まるよし風鈴
住所 東京都台東区台東4-25-10
TEL 03-3832-0227
営業時間 10:30~18:00
定休日 月曜(詳しくは下記サイトをご覧ください)
https://www.edo-fuurin.com/(外部サイトへリンクします)

 

 

 


童心に帰るような夏散歩には、ぜひ懐かしいおやつも堪能して。
松坂屋上野店の中にある「喫茶 トリコロール」は、カフェの老舗・銀座トリコロールの流れをくむ正統派喫茶店です。

 

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そこでいただける「手作りプリン」は、店内で一つひとつ作り上げる「喫茶トリコロール」だけのオリジナル。台座つきのガラスの器と、しっかり絞ったホイップに懐かしさをおぼえる、見た目も端正なプリンです。スプーンを入れた瞬間に感じる強い手応えに、期待もふくらみます。

 

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よけいなものを加えず、濃厚な卵のコクが楽しめる「手作りプリン」800円(税込)

 

 

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店内のコンセプトは「昭和中期」。夕方以降は仕事帰りの女性も多く訪れる

 

赤い革のベンチシートが並ぶ店内は、こぢんまりとしていてどこか穴場感が漂います。昭和生まれの方は「子どもの頃に連れて行ってもらったデパートの喫茶室」の雰囲気を思い出すかもしれません。

 

喫茶トリコロール
住所 東京都台東区上野3-29-5 松坂屋上野店 本館4階
TEL 03-5817-8138
営業時間 10:00~18:30(L.O.18:00)
定休日 松坂屋上野店に準ずる
http://www.tricolore.co.jp/kissa_trico/(外部サイトにリンクします)

 

 

 

 

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