2023年3月、JR御徒町駅に新しいお店がオープンしました。看板に、とある高級食材の名が入っていることもあり、ひときわ目を引きます。その名は、Truffle mini。名物の「白トリュフの塩パン」をはじめ、各商品にトリュフが使われています。

Truffle mini JR御徒町店は、JR御徒町駅の北口改札を出てすぐ

Truffle miniは、「毎日食べるパンだから 美味しい素材と少しの豊かさを」がコンセプトのTruffleBAKERYから派生したエキナカ業態。元を辿ると、ヨーロッパの専門食材を扱うDress tableが、「普段ほとんど関わる事がない専門食材をもっと身近に感じてほしい」という思いから立ち上げたベーカリー部門です。会社設立から10年目の節目、2017年に1号店を門前仲町に出店。現在、全国各地に系列店が15店舗以上あり、Truffle miniとしては関東圏で7店舗を展開しています（2023年4月現在）。

TruffleBAKERYの開業当初から人気があったのは、「黒トリュフの卵サンド」。ヨーロッパでは、トリュフと最も相性がいい食材は卵だとされているそう。そこで思いついたのが、日本人にもなじみ深い卵サンドとトリュフを組み合わせるというアイデア。添加物を使わず、極力シンプルに作ることにこだわっています。

卵がたっぷり入ってボリューミーな「黒トリュフの卵サンド」650円（税込）

一つひとつ手作りで、卵を茹でて殻をはずすのも、卵をつぶすのも手作業。具材を挟むパンは、なんとサンドイッチのためだけに開発されたもので、牛乳、生クリーム、バターをふんだんに使用しています。

かぶりつくと、ふんわりした卵の食感、甘みが広がり、トリュフの風味、塩気がじわり。パンを噛み締めると、小麦の旨味がゆっくり口の中を満たしていきます。マヨネーズは控えめにしてあるので、卵の印象がより際立っているのも特長の一つ。トリュフがアクセントとなり、こんなにボリューミーですが、サンドイッチを口に運ぶ手が止まりません。

「白トリュフの塩パン」1個220円（写真手前）、「スパイシーポーク焼きカレーパン」389円（すべて税込）

現在、一番人気は「白トリュフの塩パン」。こちらには、トリュフの中でも特に希少品種とされる白トリュフが潜んでいます。どんなふうに使われているかと言うと、まずはパンの中に巻き込んでいる自家製のオリジナルトリュフバター。次に、表面にはトリュフオイルを塗っています。さらに最後、フランス産エキストラファインソルトと一緒にふりかける、フリーズドライのアルバ産白トリュフ。このように3箇所で登場する、トリュフ三昧な一品なのです。

なお、小麦粉はカナダ産の一等粉、バターはフレッシュバター100％と、トリュフ以外の材料も厳選。添加物が一切使われていないためか、個性の強い食材を多用しているはずなのに、味わいは穏やかです。週に何度も買いに来るリピーターもいるとか。温めると内側のバターが溶けてしっとりするので、食べる直前にほんの少しトースターでリベイクするのがおすすめ。

食欲をそそる「スパイシーポーク焼きカレーパン」の断面。底にココナッツソースがたっぷり

コロナ禍真っ只中にあった2021年。「海外の気分を味わってもらいたい」と考案されたのが、「スパイシーポーク焼きカレーパン」でした。口の中で、最初にスパイスのピリッとした辛味が来て、次にココナッツソースが全体をまろやかにし、豚肉の甘味にほっこり。揚げずに焼いているので、後味も軽くさっぱりと食べられます。

「生ドーナツ」302円（税込）。持つと、ふわっとした柔らかさが手にも伝わってきます

ちなみに、見つけたらぜひ買っておきたいのが、4月17日に新発売されたばかりの「生ドーナツ」。実は、JR御徒町店とJR池袋東口店でしか販売していないそう。しっかり発酵させた生地は、ふんわりしっとりした生食感。約200度の高温で短時間で揚げているので、余分な油が染み込まず、表面が少しサクッとしているのも絶妙です。

個性あふれる、それでいて毎日食べたくなるパンが並んでいるTruffle mini JR御徒町店。ぜひ足を運んでみてください。

博多の老舗料亭の出汁を使った「稚加榮の明太子フランス」も評判。おかずと相性のいいシンプルな食事パンも充実

Truffle mini JR御徒町店
住所　東京都台東区上野5-27-8 JR御徒町駅北口改札外 1階
TEL　 03-5812-0362
営業時間　8：30～20：00
定休日　無休
https://truffle-bakery.com/（外部サイトへリンクします）