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こんにちは。岩倉高校放送部・部長の本山です。
今回は、私が所属する岩倉高等学校運輸科3年の授業「課題研究」で行われた上野観光連盟事務総長・茅野雅弘さんの講演についてレポートします。
【写真 上野観光連盟事務総長・茅野氏の講演の様子】
この「課題研究」の授業を通じて、私たちは「観光甲子園」出場を目指し、チームを組んで独自の観光プランを考えています。
「観光甲子園」は、全国の高校生が地元の名誉と誇りをかけて観光プランを考案し、競いあうコンテストです。地域の魅力を日本中・世界中の人々へアピールするプランを考えるものですが、本校の先輩たちの中には過去に受賞した人もいて、私たちもそれを目指しています。
今回、観光プランを考えるにあたって、地元上野の観光の取り組みを活発に進めていらっしゃる上野観光連盟事務総長の茅野さんから大変有益な話を聞くことができました。
<本山>
観光プランを作る上での秘訣はありますか。
<茅野事務総長>
観光プランに直結するかどうかはわかりませんが、目的とターゲットの2つはしっかり定めたほうがいいですね。
【写真 上野観光連盟事務総長・茅野氏を取材する本山部長】
<本山>
具体的にどういったものですか。
<茅野事務総長>
観光客を迎え入れる側の最大の目的は、いかに多くの人に訪れてもらうかということです。さらに、誰に来てもらいたいのかというターゲットをはっきりさせることですね。家族連れであれば、車で来るでしょうから、駐車場の場所などを、年配の方であれば、エレベータやトイレの場所などを分かりやすくパンフレットに乗せる必要がありますね。
<本山>
今まで以上に外国人観光客を意識することが必要なのでしょうか。
<茅野事務総長>
当然それは避けて通れません。今、外国人観光客の方は有名な観光地よりも、日本文化の『日常』を見に来ます。今年の上野公園で花見を楽しんでいたのは、半数以上が外国人の方だったのですよ。
【写真 上野観光連盟事務総長・茅野氏を取材する本山部長】
<本山>
えっ、そうなんですか。
運輸科の生徒が考える観光プランなので、全体的に鉄道色が強くなってしまうのはどうかなと思ってしまうのですが。
<茅野事務総長>
それをマイナスに考えることではないですよ。私も上野については知り尽くしているつもりでしたが、花見シーズンに上野駅の公園口で、目の前の信号が人であふれてしまうという理由で改札を出る人を規制していたのを先日初めて知りました。様々な人から情報を得て、データなども集めて正確に判断することも大切です。
<本山>
実際に上野を歩いて、まだ知らない上野を発見して、この観光プランに生かしたいです。僕の班は、外国人に向けたプランを考えているのでとても参考になりました。
<茅野事務総長>
はい。精一杯頑張ってください。
【写真 上野観光連盟事務総長・茅野氏を取材する本山部長】
<本山>
ここからは、少し上野のことについて、お聞きしたいと思います。
これからの上野という地は、どういった方々をターゲットとすればいいのでしょうか。
<茅野事務総長>
なかなか鋭い質問だね。上野の街はそれが悩みでもあります。ファミリー層の多い上野動物園があったり、美術館を見に来る方やアメ横に買い物を来る方と様々です。ここ最近は、上野東京ラインが開業したので、横浜方面からのお客様を期待しているというところです。
<本山>
では、最後に、茅野さんの上野のおすすめスポットはどちらですか。
<茅野事務局長>
東京国立博物館ですね。みんなが使っている歴史の教科書に載っているものがほとんどあり、まさに圧巻です。11万点ほど所蔵されているのですが、展示していると傷んでしまうので、常時展示されているものは4,000点程度だそうです。また、数か月単位で展示品が変わるので、これもまた魅力です。ぜひ、足を運んでみてください。
《受講者のコメント》
<3年 藤田君>
現場が第一であるとおっしゃっていたので、英語は少し苦手ですが、外国人の方に声をかけてみようと思いました。
<3年 上田君>
自分が考えているプランは、観光地を組み合わせていただけのようなプランだったので、誰に、どんな事をしてもらいたいのかということをテーマに考え直してすすめていこうと思います。
<本山部長>
観光甲子園のプラン提出まであと1ヵ月。茅野さんのお話を聞いて、たくさんの知らなかったことと、重要なポイントに気づかされました。本選出場を目指して、私たち運輸科の生徒は、新たな気持ちで再スタートしました。