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ものづくりの魅力に触れられる街、蔵前。国際通りから路地を曲がると、「proto 器とタカラモノ」と書かれた小さな立て看板が目に入ります。ビルの階段を上がり、2階の扉を開くと、温もりが滲む作家ものの器がずらり。時間がゆっくりと流れているような空間で、かけがえのない「タカラモノ」を探すことができます。
柔らかく自然光が注ぐ一室に、proto 器とタカラモノはあります
器のオンラインショップを営む樋口嶺さんは、2017年にこちらの実店舗をオープン。最初の頃、取り扱い作家は10名程度でしたが、現在は70名以上に。「製作の過程や、作家の思いなど、背景にある物語を伝えたくて」とにっこり。「自分が本当に好きなもの」にこだわり、個人作家のものをメインに並べています。
店内では個展や企画展もしばしば。11月にはマグ企画展を開催
写真は、「水のような 空気のような 静かな陶」をコンセプトにする塚崎愛さんの器
取り扱い作家の中には、若手もたくさん。店名の「proto」は、原型、最初のものという意味の「prototype(プロトタイプ)」から来ているそうです。「この店も作家と一緒に成長したい。一緒に成長していけるような作家とやっていきたい。そういう願いを込めました」。一人ひとりと丁寧に関係を築いている樋口さんだからこそ、お客さんに伝えられる物語があるのです。
「取り扱い作家とは直接会うようにしています」と樋口さん。写真で並べているのは、滋賀県で活動する田中敬史さんが原始的な穴窯で一週間かけて焼いた器たち
店内には陶器だけでなく、ガラスの器も。写真は、秋田県で活動する境田亜希さんの器
樋口さんが選ぶのは、「その人にしか作れないもの」。デザインでも技法でも、それを作った人の内面やオリジナリティが見えるものには、力強さが感じられると言います。
ゆったりした空間で一つひとつじっくり眺め、樋口さんと器についておしゃべり。そうやって丁寧に品物を吟味しながら、タカラモノを探すひとときが楽しい。
ニットアーティストのa hint ofこと、谷口聡子さんによるアクセサリー
proto 器とタカラモノには、大切な人へのプレゼントにぴったりなアクセサリーもあります。器もアクセサリーもすべて手作りなので、少しずつ表情が異なるのがおもしろい。作家の人柄まで垣間見えるような、世界でたった一つしかしない品々。きっと、かけがえのない「タカラモノ」に出会えるはず。
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proto 器とタカラモノ
住所 東京都台東区蔵前4-20-12 精華ビル2階
営業時間 平日12:00~19:00、土・日曜・祝日11:00~19:00
定休日 年末年始休
https://protoart.base.shop/(外部サイトへリンクします)