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親離れの準備が勧められていた双子パンダのシャオシャオとレイレイが、3月19日に新しい放飼場で新生活を始めました!
そもそもジャイアントパンダは単独で生活する動物で、1歳半から2歳ごろに母親のもとを離れていくそう。その際、母親は攻撃的な態度をとり、子のひとり立ちを促すともいわれています。
シャオシャオとレイレイは1歳半の頃にはタケをしっかり食べられるほどに成長したものの、上野動物園にとっては初の双子。慎重にタイミングを見計らっていたところ、2023年2月頃からシンシンの態度が変わり、2頭が授乳を要求してくると避けるように移動したり低いうなり声を出すことが増えてきたそうです。2頭のケガの懸念も出たため、3月10日よりシャンシャンのときと同様の4つのステップで段階的に親離れが実施されました。
左 レイレイ、右 シャオシャオ(撮影日:2023年4月24日)
公益財団法人 東京動物園協会提供
2頭はシンシンのいない時間が長くなると、シャオシャオは鳴いて母親を探すような行動が、レイレイは室内や放飼場をうろつくような行動が見られたそう。しかし、2頭が共にいることで良い方向に働いたのか、お互いに寄り添いながら支え合うようにして、次第に以前のように落ち着いて生活。3月19日の夕方を最後に、2頭はシンシンと完全に離れました。
新しい放飼場に放されると、シャオシャオが先頭を切って入り、マイペースなシャオシャオもついていくように入ったそうです。その後は一緒に、モート(空堀)の下をのぞいたり、水を溜めたプールに入ったり、木に登ったりするなど、新しい場所を確認するかのようなさまざまな行動が観察されました。
現在、レイレイは成獣と同じように採食や休息をとるようになり、落ち着いた様子。シャオシャオは、まだ不安なのかレイレイのそばにいることが多く、レイレイの行動に触発されるように採食や休息をしていたそうですが、ここ最近は少しずつ単独でもできるようになり、日々の成長が見られるそうです。
なお、4月5日から2頭に人工乳を与えるのをやめ、パンダ団子の量を増やし、リンゴ、ニンジンも1日あたり50グラムを与えられ、よく食べているとのこと。
2頭とも健康状態、採食状況は良好です。体重に差が出ることもありますが、2頭とも順調に増えています。
シャオシャオ
2023年4月25日(671日齢)54.4kg(51日前より+5kg)
シャオシャオ 670日齢(撮影日:2023年4月24日)
公益財団法人 東京動物園協会提供
レイレイ
2023年4月25日(671日齢)57.5kg(51日前より+3.7kg)
レイレイ 670日齢(撮影日:2023年4月24日)
公益財団法人 東京動物園協会提供
メスのシンシンはシャオシャオ、レイレイと離れ、1頭での暮らしとなりましたが、落ち着いた採食と休息がとれて健康状態も良好。
2023年4月25日測定の結果、体重は123.2kgでした。
シンシン(撮影日:2023年4月24日)
公益財団法人 東京動物園協会提供
オスのリーリーの健康状態は良好です。2023年4月25日測定の結果、体重は133.5kgでした。
リーリー(撮影日:2023年4月24日)
公益財団法人 東京動物園協会提供
1本目の動画には、親離れの様子や新しい放飼場デビューの様子が収められています。新しい放飼場での2頭の様子には、観ているこちらがドキドキ、ほっこりさせられるシーンも!
これからのますますの成長が楽しみですね!
シンシンがシャオシャオ、レイレイから離れるようす(撮影日:2023年3月19日)、放飼場Dのようす(撮影日:2023年3月20日)
公益財団法人 東京動物園協会提供
ジャイアントパンダの様子(撮影日:2023年4月24日)
公益財団法人 東京動物園協会提供