セミナー動画&レポート(ダイジェスト版) 第88回 "名大カフェ" 「老いるオイルと老いないオイル」
2022年9月8日に開催しました 名古屋大学との共催イベント
名大カフェ〝Science, and Me"のセミナー動画&レポート(ダイジェスト版)を公開しました。
アーカイブ動画のご視聴は こちらからどうぞ
【講師紹介】
伊藤パディジャ綾香 氏
東京医科歯科大学院医歯学総合研究科修了(医学博士)。同大学特任助教、カリフォルニア大学ロサンゼルス校博士研究員など経て、2021年11月より現職。脂質代謝や心理ストレスによる免疫応答制御について研究を進める。文化センターやメディアを通し「食と健康」の啓蒙活動も行う。
【セミナーレポート】
▪️食は生きる基本
私たち人間が生きていく上で、心臓を動かすには、また運動をするにはエネルギーが必要になります。そのエネルギーはどこから獲得するのでしょうか。正解は「食べる」ことからです。
伊藤先生は、『私たちは私たちが食べているもので出来ている「we are what we eat」』この言葉の通り、健康な食べ物を食べていれば健康な体を作ることができ、ジャンクフードなど不健康な食べ物ばかりだと、不健康な体になると考えられるとお話しされています。
▪️脂質のメリットデメリット
「脂質」には、食事から摂る脂質と、体に溜まる脂質の2つの意味がありますが、今回のセミナーで取り上げる「脂質」は、水には溶けませんが、有機溶媒に溶ける化合物のことを指しています。脂質は私たちの体・細胞を構成したり、エネルギーを作り出し、体温の維持やホルモンの産生に必要など、生きていく上で重要な栄養素といえます。
▪️オイルの質と健康について
オイルの質を決める一つが脂肪酸です。「あぶら」には2種類あり、「脂」は常温で固体のもの(主に動物性脂質)と「油」は常温で液体のもの(主に植物性脂質)で、合わせて油脂(ゆし)といいます。
体に溜まる中性脂肪は体内にあるグリセロール1個に対して、3つの遊離脂肪酸がくっついてできていきますが、遊離脂肪酸が2重結合を持っているか、持っていないかでオイルの質が決まってくるといえます。
この機会に、皆様も普段の食事・栄養・油を気に掛けてみてはいかがでしょうか?
ーセミナー中のご質問に一部、答えます。ー
▪️脂質と頭脳の関係にはどのような関係がありますか?
魚の油に含まれている「ドコサヘキサエン酸(DHA)」は脳や目の細胞などに多く含まれているものなので、神経系、脳の作用に対してもポジティブな効果があるとされています。うつ病や認知症の予防にも効果があるとされています。
※本レポートの講演内容は2022年9月8日現在の研究をもとに構成されています。
「名大カフェ〝Science, and Me"」とは?
名大期待の若手研究者をゲストに、「研究」というフィールドから見える世界や感動、異分野とのコラボレーションへの期待などをMCとのトーク形式で語ります。
名古屋大学×松坂屋名古屋 包括連携
松坂屋名古屋店は名古屋大学と2017年から包括連携協定を結び、「百貨店を通して豊かな文化を地域に還元する」取組を続けています
名大カフェやイベント参加の告知はサカエ大学のツイッターで発信しています
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