12F
食品/カフェ・レストラン・イートイン/
2023.06.03

ブルゴーニュの地ならではの生産者

  • SHARE
  • Facebookでシェアする
  • XでPostする
  • LINEで送る

ブルゴーニュの地ならではの生産者

ブルゴーニュの地ならではの生産者

 ~ドメーヌとネゴシアン、そしてミクロネゴシアン

 

ブルゴーニュの生産者には、

大きく分けてドメーヌとネゴシアンがあるのをご存知でしょうか?


ドメーヌとは、ブドウの栽培からワインの生産までを一貫して行う生産者のこと。

一方、ネゴシアンとはブドウの栽培はせず、農家からブドウや果汁、

もしくは農家が醸造したワインを買い取って自社ブランドで販売する業者のことをいいます。

 

ドメーヌはブドウの栽培からワインの生産・販売まで行うので非常に手間がかかるうえ、

多くは家族経営の小さな規模で運営しているので生産量が少なめで、

生産者によって品質のばらつきがあると言われています。


とはいえ、ドメーヌはブドウの栽培からこだわって手をかけられるので、

生産者の個性が反映されやすく、特に知名度や実力のあるドメーヌは

優れた品質のものが多いので希少価値もあいまってかなり高価格なものもあります。

 

一方ネゴシアンは比較的規模の大きい生産者であることが多く、

作られるワインもドメーヌに比べると数量が大きい傾向にあります。

 

複数の農家から原料を仕入れるため、ドメーヌに比べると個性がないとも言われますが、

量も品質も安定して供給しやすいというメリットがあります。

 

また、ネゴシアンは小規模な農家の多いブルゴーニュにとっては欠かせない存在であり、

ワインの原料を買い取ることで農家や小さなドメーヌを支える役目もしています。

 

 

そしてもう一つ、ドメーヌとネゴシアンの中間的な位置に存在しているのがミクロネゴシアンです。

これまでの規模の大きなネゴシアンとは違い、農家と親密に連携をとりながらブドウ栽培に関わり、

高品質なブドウを買い取ってワインを生産していくのがミクロネゴシアン。

 

土地こそ所有していませんが、ときには畑で一緒に農作業をしたり収穫を手伝ったりするので、

栽培から一貫して生産するドメーヌに近いネゴシアンと言えるでしょう。

 

ミクロネゴシアンはその名の通り規模が小さく、それぞれのワインも小ロットになりますが、

造り手の情熱とこだわりが詰まったワインができるのです。

 

画像

 

バンジャマン・ルルーは1975年ボーヌで花屋を営む家庭に生まれました。

13歳からワイン作りのため専門学校で学び、15歳で初めてボーヌのドメーヌに

インターンシップに行くなど早い段階からワイン造りにたずさわってきました。

 

ディジョンの大学でワイン醸造学を専攻し、

その後もシャトー・コスディストゥルネやルイ・ジャド、コント・アルマンなどで

キャリアを築いた彼は、ルフレーヴからも仕事のオファーが来るなど

早くから周囲にその才能を認められていました。

 

1999年、24歳にしてコント・アルマンの醸造責任者になったのち、

2007年ついにミクロネゴシアンとして自らの名前を冠したワインを造り始めるのです。

バンジャマン・ルルーの造るワインは、若々しく表現力が豊かで、

透明感のあるテロワールを感じることができます。

 

世界中で賞賛され天才醸造家と言われる彼のワイン。

それほど魅力的なワインを生み出す彼のこだわりとは何なのでしょうか?

 

バンジャマン・ルルーは、リュットレゾネやビオロジックの有機栽培を行っている農家と

独占契約を結び、収穫量や熟度を細かく指定するなど、

とにかく原料となるブドウに強いこだわりを持っています。

 

彼がそこまでできるのも栽培農家との信頼関係が厚いからこそでしょう。

畑の収穫量を低く抑え、品質の高いブドウを作ってもらうためにブドウの収穫量ではなく

畑の広さで支払うこともあるのだとか。

 

また、自分はワインメイカーではないと語るバンジャマン・ルルー。

「私はワインを“作らない”。ブドウ自身がテロワールを最高に表現するのを

見届けるためにここにいるのです。」

 

実際彼が醸造所で行う作業は手の込んだものではありません。

ヴォーヌロマネはこうあるべきだ、ニュイサンジョルジュはこういう味わいにしなければ、

といった特定の方向を目指すのではなく、ブドウが、そのもののポテンシャルを

発揮できるようなやり方でワイン作りを行っているのです。

 

個性を持った土壌とその土地ならではの環境でのびのびと育ち、

まさにテロワールが詰まったブドウの素晴らしさがそのままワインに凝縮されるからこそ、

彼のワインの純粋さに誰もが魅了されるのでしょう。

 

また、彼がどのアペラシオンのワインを作るか選ぶとき、

有名なアペラシオンであるかどうかはそれほど重要ではなく、

そのテロワールがどれほど面白いかによって選ぶのだそう。

 

今まであまり気にとめなかったアペラシオンも、

バンジャマンによって魅力を引き出されたワインを飲めば、

思いこみを覆されるような新しい発見があるかもしれません。

 

今後もバンジャマン・ルルーによって、

ブルゴーニュの未知のテロワールが再発見されるかもしれませんね。

ショップ情報

ショップ名

プルミエ クリュ

フロア
12F
カテゴリー
食品/カフェ・レストラン・イートイン/

RECOMMEND BLOG