ディスカバリー北海道~北海道ホタテ養殖発祥の地で大切に育てられたホタテ~
北海道の美味しいものを発見して
ご紹介する企画『ディスカバリー北海道』。
9月だというのにまだ暑さを感じるある日、
札幌から遠く離れた佐呂間町を訪問してきました。
今回お世話になった丸本本間水産さん。
丸本本間水産の小神社長と
大丸札幌店〈魚の北辰〉、水産会社のみなさん。
ホタテの水揚げ量が日本一でもある
北海道のホタテは全国的に有名ですが
ホタテ養殖の発祥地がサロマ湖だという事はご存知でしょうか?
現在はホタテ養殖が盛んなサロマ湖ですが
昭和初期、枯渇する資源の中で
どのように漁業を続けていくかを考え、
『育てる漁業』としてホタテの養殖に挑戦しました。
色々な試行錯誤の中、
1cmほどのホタテの稚貝(赤ちゃん)を
サロマ湖の中にカゴで吊るして水中で育てる方法に辿り着きました。
この方法で冬の流氷時期を乗り越え、
小さな稚貝を大きく育てることに成功。
この越冬技術により
たくさんのホタテを育てることができる
養殖技術が確立され、現在の『育てる漁業』へと繋がっています。
サロマ湖で育てられた稚貝は
サロマ湖の外海、オホーツク海に放して
海底で育てる『地撒式』のホタテ貝と、
サロマ湖内で貝に穴を開けて紐を通す
『耳釣り』という方式で約3年間かけて育てられています。
流氷のめぐみをたっぷりと受け、
豊富なプランクトンを含むオホーツク海と
1年を通して寒暖の差が大きい環境下で
育ったホタテは身が引き締まり、
上品な甘さの美味しいホタテに育ちます。
サロマ湖では
養殖ホタテの許容量が厳しく設定されていて
研究室では水質検査も定期的に行っているそうです。
そのような安全管理と養殖許容量の管理で
安心安全なホタテが安定的に出荷されているのだと感じました。
オホーツク海で水揚げされたホタテは加工場に運ばれます。
こちらの加工場で新鮮なホタテから貝柱を取り出しています。
加工場で作業をされている方は
1時間におひとりで400〜500枚もさばいているそうです。
その量に驚き、さすが職人の技だと感じました。
ちなみにさばいた後の貝殻の一部は
チョークなど色々なものに使われているそうですよ。
長年の苦労の末に辿り着いた方法で
大切に大切に育てられている
サロマ産のホタテが、
全国各地や世界のあちこちで
たくさんの方々の笑顔に
つながっていると考えると、
同じ北海道に住んでいるというだけで
勝手ながらうれしくなってしまいます。
サロマで育てられた
美味しいサロマ産ホタテは
10/4(水)から10/17(火)まで
地1階〈魚の北辰〉で販売いたします。
ぜひ、この美味しさをご賞味ください!