その二十七 8代将軍 吉宗から拝領した「えびす像」を所蔵!
#松坂屋ヒストリア小話 その二十七
松坂屋は8代将軍吉宗から賜ったと伝わる「えびす・大黒」の神像を所蔵している。
松坂屋の前身の「いとう呉服店」は、明治8年(1875年)大阪高麗橋筋にあった名門呉服店「恵比寿屋」を買収し、「えびす屋いとう」と名を変えて商都大阪に進出しました。買収された恵比寿屋は、創業者が8代将軍徳川吉宗から拝領した木彫りのえびす像にちなんで、屋号を恵比寿屋にしたといわれる老舗でした。この恵比寿屋は、将軍吉宗からえびす像と一緒に大黒像も拝領していましたが、いとう呉服店が買収した際にこの神像二体を譲り受け、えびす屋いとうに継承されました。その後店舗の移転などあり、店名も松坂屋大阪店となりましたが、この二体の福の神は店長室の神棚に大事に保存され、大阪店が2004年に閉店を迎えるまで、守り本尊としてその繁栄を見守り続けてくれたのです。
大阪高麗橋えびす屋(江戸末期)
新町通のえびす屋いとう
吉宗から拝領したえびす・大黒像
吉宗から拝領した盃