2023.12.22

その四十三 百貨店初の福袋「多可良函(たからばこ)」発売!

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その四十三 百貨店初の福袋「多可良函(たからばこ)」発売!

#松坂屋ヒストリア小話 その四十三

明治44年の初売りで松坂屋は百貨店初の福袋「多可良函(たからばこ)」を発売!

 

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明治43年(1910)に、それまでの呉服店から百貨店へ業態を転換した、いとう呉服店(松坂屋)は、翌44年の年始の売り出しに百貨店初といわれる福袋「多可良函(たからばこ)」を登場させました。記録によれば、初売りの1月2日~4日の3日間、毎日500個 合計1,500個が、お客様1名に対し1点限りの1個50銭で販売されたということです。箱の中身は雑貨小物など数種類の詰め合わせで5円分、つまり10倍の値段の品物が入っており、形態は現在の福袋と変わらないものでした。それまでの呉服店時代にも「袋切れ」という福袋を販売していましたが、中身は寄切れ(よせぎれ、裁ち残りの布切れを寄せ集めたもの)であり、多可良函のような雑貨小物まで取り入れた、いわゆる百貨店としての福袋はこれが最初でした。この「多可良函」の売り出しは明治43年12月27日、在名3紙(名古屋新聞、新愛知、扶桑新聞)に掲載された、いとう呉服店の「新年大売出し」の広告において「あけて、うれしき多可良函」として大々的に宣伝告示されたため、初売り当日は広告を見たお客様が殺到し、いとう呉服店の建物の周りは開店前から黒山の人だかり、長蛇の列となり係員が整理を行う大変な事態となりました。人気の多可良函は翌年、翌々年も発売されましたが、お客様が前夜から毛布にくるまり寒風を凌いで列を作るなど、あまりの異常な混雑ぶりに当局から「警備に責任がもてない」といわれ、発売から2年後の大正2年を限りに多可良函の販売は中止となったのです。それから62年後の昭和50年に、福袋は松坂屋名古屋店に待望の復活を遂げましたが、以来初売り商戦になくてはならない目玉イベントとして定着し、今年もたくさんのお客様を集めています。

 

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多可良函の広告(「扶桑新聞」明治43年12月27日)

 

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多可良函

 

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多可良函を求めて列に並ぶお客様

ショップ情報

ショップ名

松坂屋史料室(#松坂屋ヒストリア小話)

フロア
南館 7F
TEL
052-251-1111(代表)
営業時間
松坂屋名古屋店の営業時間に準じます
カテゴリー
その他

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