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2020.08.18

フェムテックの未来とは? ―ミチカケ オンライントークイベント「michi kake at online」レポートvol.1

フェムテックの未来とは? ―ミチカケ オンライントークイベント「michi kake at online」レポートvol.1

※本記事内の各種データは2020年7月19日(日)現在の情報です。

 

自分自身の身体について知り、ライフプランを考えるオンラインイベント「michi kake at online」を、YouTube Liveによるオンライン配信で開催。フェムテック、生理の歴史、妊娠の知識、女性のライフプラン設計、男性が考える生理のことなどをテーマに、各分野の専門家や起業家などがオンラインでトークを繰り広げました。2020年7月19日(日)~23日(木・祝)の5日間で開催されたイベントを、全5回に渡ってレポートしていきます!

 

1日目のトークテーマは「世の中に広がるフェムテックの未来」。 ご存知の通り、フェムテック(femtech)とは「女性(female)」と「テクノロジー(technology)」を掛け合わせた造語のこと。今まではタブー視されていたり、公にすることが憚られた女性特有の体や心の悩み、社会課題を、テクノロジーによって解決、前進させていこうという意識がここ数年欧米を中心に広がっており、日本でも関心が高まっています。記念すべきオンラインイベント初回となる1日目は、日本のフェムテック市場の活性化に向けて精力的に活動している二人の起業家がトークに参加。フェムテックがこれから変えていくだろう女性の生き方や、社会のあり方を語りました。

 

 

フェムテックの“今”を解説!

 

第一部は「フェムテック進化論」をテーマにfermata株式会社 代表取締役 杉本 亜美奈さんがフェムテックの歴史と最新のフェムテック事情を解説。fermata株式会社はフェムテック産業の発展を加速させるため「Femtech Fes!」というコミュニティの運営や国内外のフェムテック製品の販売、フェムテック企業の日本・アジアでの事業成長のサポートなどを行っています。

 

国内外のフェムテック市場に精通している杉本さんによると、「フェムテック」という言葉は2012年にドイツで始まった生理のトラッキングアプリ「Clue(クルー)」のCEOが生み出したものだそう。当時は女性のウェルネス系のアイテム・サービスが少しずつ出てきていたものの、投資家からはなかなかお金を集められない状況でした。というのも、男性が多い投資の社会では「女性の体に起こる課題」への理解を得るのが難しかったからです。どうすれば分かりやすく伝わるだろう?というのを考えた時、ちょうど当時「◯◯テック」という言葉が流行しており、閃いたのが「フェムテック」でした。その後様々なサービスが生まれ、世界規模で見るとフェムテック業界への投資額も拡大しています。市場規模としては2025年には5兆円にのぼるとも言われている、まだまだ伸び代がある産業です。

 

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杉本さんによるとフェムテックは現在「第3波」らしく、第1波の生理系サービスから始まり、第2波は更年期、そして昨年やってきた第3波ではセクシャルウェルネスのサービスが多く登場しました。今後予想される第4波は女性特有疾患、ガン、泌尿生殖器周り、既存の考えに縛られない新しい家族のあり方などに注目が集まってくるのではないかとのこと。

 

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これからの妊活のあり方って?

 

第二部ではLINEを活用した妊活コンシェルジュサービス「famione(ファミワン)」を運営する株式会社ファミワン 代表取締役 石川 勇介さんが、「これからの妊活のあり方」をテーマにトーク。

 

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まず、日本では「妊活=妊娠するための活動」とされていることに言及し、日本での妊活の歴史や現状を解説しました。約40年前にイギリスで「体外受精」が初めて成功し、不妊治療が認識される大きなきっかけとなったそう。現在日本では、検査のための受診から、タイミング法、人工授精、体外受精などの治療まで、約5.5組に1組が何らかの方法で妊活で医療機関に通っているのだとか。日本国内では17人に1人が体外受精で誕生しているというデータもあり、実は「妊活」は「知らない誰かの話」ではないかもしれないのです。

 

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妊活や不妊の話題は長い間タブー視されてきており、例え家族であろうとも気軽に相談したり悩みを共有することはまだまだハードルが高いのが現状です。一方で、妊活に多くの時間とお金が投下されているという事実もあり、妊活への意識の違いから夫婦間、家族間のトラブルに発展することも。

 

こうした現状を踏まえ、石川さんが運営するファミワンをはじめ、先ほども登場した「Clue」など、“妊娠の前”からテクノロジーでサポートしようというサービスも現れてきました。こうして様々なフェムテックサービスが登場する中、石川さんは「妊活とテクノロジーのあり方」について「こうすれば妊娠できるという正解はないし、妊娠することが正解とは限らない。」「テクノロジーができること、テクノロジーだけではできないことを考えなければいけない」と語っています。さらに「若い子がフェムテックのサービスを毎日使うのが当たり前になって、妊娠を遠い未来の話ではなく身近に感じるのが良いのではと思う。妊娠について考える時間が増えるので選択肢が増えるのでは。」と杉本さん。

 

また、石川さんは「セルフプレジャーや性教育も含めて、妊活は“妊娠するため”だけの活動ではなく、“妊娠と向き合う活動“と意味を広げていきたい。妊娠と向き合った上で、いつ妊娠したいかや、妊娠しなくて良いよね、など決めていけば良い。」とも。妊娠がゴールになりそのためにテクノロジーが存在するのではなく、広い意味でフェムテックの中に「妊活」があり、「自分の体」「妊娠」とどう向き合っていくのかを自由に考えていける社会にアップデートしていければ、と締め括りました。

 

 

最後は視聴者からの質問コーナーにも答え、1時間のトークイベントが終了しました。お二人によるトーク【michi kake at online 1日目 世の中に広がるフェムテックの未来】は以下より視聴できるので、ぜひご覧ください。

 

 

 

次回は「生理の近代史」をテーマにしたトークイベント二日目をレポートします!

 

 

登壇者プロフィール:

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株式会社ファミワン 代表取締役 石川 勇介 氏

自身の妊活経験で強く感じた課題を解決するため、2015年に株式会社ファミワンを創業。「 子どもを願うすべての人によりそい 幸せな人生を歩める社会をつくる」をビジョンに掲げ、LINEを活用した妊活コンシェルジュ「famione(ファミワン)」 (https://lp.famione.com/)の提供、小田急電鉄やミクシィグループでの福利厚生導入、ソニー・ANA・伊藤忠商事労働組合などへのセミナー提供、そして、神奈川県横須賀市への「妊活LINEサポート事業」 などを展開。各種メディアへの記事提供や、フジテレビの深田恭子さん主演の「隣の家族は青く見える」(2018年)のドラマの医療監修、東京大学との共同研究なども実施。

 

 

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fermata株式会社 代表取締役 杉本 亜美奈 氏

DrPH/公衆衛生博士。東京大学修士号。London School of Hygiene & Tropical Medicine博士号。福島第一原子力発電所事故による内外被曝の研究を行い、国会事故調のメンバー。日本医療政策機構にて世界認知症審議会の日本誘致を担当。その後、Mistletoe Japan合同会社等で医療系スタートアップへの政策・マーケット参入のサポートを担当し、2019年にfermata株式会社を設立。国内外の医療・ヘルスケアスタートアップへの政策アドバイスやマーケット参入のサポートが専門。

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