没後40年 1905-1983 白 井 晟 一 の 書
白井 晟一 『 尊佛 (ぶっそん) 』
没後40年 1905-1983
白 井 晟 一 の 書
会期=2023年6月21日(水)→27日(火)
会場=松坂屋上野店 7階 美術画廊
※最終日は16時閉場
顧之昏元
「書」に正統や異端があるとは思はないが、
「字」をこえて「書」はない。
悠久な歴史の中で彫琢され、
この骨格・肉付けを完成してきた過程を
信頼する私等は、
絵画と判別できないカリグラフや
恣意な創作墨象というような
新語の感覚をもって
「書」に対することはできない。
私が建築を生業としながらこの十数年、
一日の約半分を習書にうずめることが
できたのは大きな恵みであった。
しかし筆・墨をもって紙にむかうことは
たしかに一つの「行」に違いなかったし、
心と目と手の一如を不断に
身に着けていかなければ
「書」にならなかったという経験の反復は、
先達が生きていた時間や空間に
わずかでもせまりたいという望みを深め、
空間造形の無限の意味を省みる
何よりの励ましであった。
「顧之居書帖 二」
1976~白井晟一自筆序文より
白井晟一 著作・関連書籍
白井 晟一 『 尊佛 (ぶっそん) 』
平成19年 白井晟一書展
松坂屋名古屋店にて開催 ごあいさつ
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今展では建築や装丁、写真の他
「哲人建築家」、
「異端の作家」と言われ
幅広く作品を残している中でも特に
「書」に注目し展覧いたします。
独自の美意識と福与かな緊張感が
融合された「書」の世界を
この貴重な機会にぜひご高覧ください。
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松坂屋上野店 7階 美術画廊